草の根・人間の安全保障無償資金協力「西ネグロス州におけるレモングラスオイル蒸留施設建設計画」引渡式

  • 序幕式
  • レモングラス蒸留装置
8月8日、当館寺田書記官は、西ネグロス州カワヤン町において、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「西ネグロス州におけるレモングラスオイル蒸留施設建設計画」の引渡式に出席しました。 引渡式典には、比農業省のハンセル・ディドゥロ・ビサヤ地域担当次官補の他、被供与団体である新たな先住民開発のための基金(AIDIFI)のオーカ・イドゼンガ代表、関係者が出席しました。
 
フィリピンの砂糖壷と呼ばれるネグロス州は、国内最大のサトウキビ産地です。しかしながら、同州カワヤン町マンボグサイ地区は、山間地域でありサトウキビ栽培に適さないため、当該地域の農家は深刻な貧困に直面し、経済成長が妨げられています。
 
新たな先住民開発のための基金(AIDIFI)は、このような問題を解決するために、サトウキビ栽培に適さない土地でも十分な生産が見込めるレモングラスの栽培を同地域に導入しました。
  
本件事業は、レモングラスオイルを精製するための施設及び蒸留機、収穫物運搬車両を整備するものであり、2013年に日本大使館より同団体に対して、76,722米ドル(およそ6,200万円)が供与されました。本件事業を通じて、同地域の農家の生計向上が見込まれます。農家が安定した収入を得ることで、中・長期的な生活設計が可能となることから、家族の教育・健康管理環境も向上し、農家の貧困解消に大きく寄与することができます。
 
草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計519件の事業を実施してきています。こうした草の根レベルの支援についても我が国は従来より積極的に取り組んでおり、本件事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。