ミンダナオ持続的農地改革・農業開発支援事業によるゴム調製施設の 引渡式典

マリアーノ農地改革大臣と寺田書記官

天然ゴムの洗浄機械

寺田書記官挨拶

完成したゴム乾燥施設

8月3日、北コタバト州バニシラン町において、フィリピン共和国における有償資金協力(円借款)として実施された「ミンダナオ持続的農地改革・農業開発支援事業(MinSAAD)」で整備されたゴム調製施設の引渡式典が行われました。引渡式典には、マリアーノ農地改革大臣、メンドーザ北コタバト州知事、アリサシス・バニシラン町長の他、当館からは寺田書記官、JICAフィリピン事務所からは田中次長、事業に関係する天然ゴム生産者等約300人が集まりました。

本件事業(MinSAAD)は、日本からの60億6,300万円の借款を用いて、ミンダナオ地方の中南部に位置する農地改革を実施しているコミュニティを対象として農道、小規模灌漑施設、農産物加工施設等のインフラを整備するとともに、農業者を対象に営農指導を行うことで地域住民の生計を向上させることを目的とするもので、J-BIRD(注)にも位置づけられています。

今回のゴム調製施設は、2,200haのゴム栽培地から収穫された天然ゴムを洗浄・乾燥・成形することで良質なゴム塊を製造し、ゴム加工業者に高値で取引するもので、年間696トンを取り扱い、年間3,690万ペソ(約84百万円)の売り上げを目指しています。

今回の引渡式典を行った北コタバト州バニシラン町は山間地域に位置し、主に主食用のトウモロコシを生産しています。今回のゴム調製施設の完成により、対象農業者のトウモロコシ栽培による単一経営から天然ゴムといった換金作物栽培を加えた経営への多角化が促進されるとともに、生産から調製までを地域内で一貫して行うことにより新たな雇用の促進及び地域経済の底上げが期待されます。

(注)我が国は、2006年よりミンダナオ和平支援案件をJ-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称し、元紛争地域に対して経済協力プロジェクトを集中的に実施しており、その総額はこれまで2億ドル以上になります。2015年6月には、アキノ大統領の国賓訪日の際の日比首脳会談において、安倍総理大臣は、ミンダナオの永続的な和平について、フィリピンの取組への支持を表明するとともに、我が国は新自治政府設立を念頭にJ-BIRDIIの支援を進める旨述べました。J-BIRDIIとは、バンサモロ地域の経済的自立の確保に一層焦点を当ててJ-BIRDを新たなフェーズで進めるものです。