草の根・人間の安全保障無償資金協力「アグサン・デル・スール州バユガン市バユガン総合中等学校教室整備計画」引渡式


2月24日、当館伊従公使は、ミンダナオ島南アグサン州バユガン市において、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「バユガン総合中等学校教室整備計画」の引渡式に出席しました。同式典には、プラザ・南アグサン州知事を始めとして、マリア・プラザ議員、サボーニード・教育省バユガン市地域担当教育長、被供与団体であるフィラム財団のベントゥラ代表及びバユガン総合中等学校関係者などが出席しました。
バユガン総合中等学校は、科学技術、ジャーナリズム、芸術、職業訓練、スポーツなどの分野において発展的な教育カリキュラムを導入するなど、貧困に喘ぐ同地域において充実した教育を提供している貴重な存在となっています。一方で、近隣の町村も含め同校への入学を希望する生徒が年々増加し、深刻な教室不足に陥っていました。

本件は、J-BIRD(注)の一環として、バユガン総合中等学校において5教室を新たに整備する事業であり、2015年度に日本大使館よりフィラム財団に対して102,333米ドル(約1,100万円)が供与されました。新設された各教室には、教員用机・椅子及び生徒用机付き椅子とともにトイレが整備されました。この事業によって、各教室における生徒の過密状態は解消され、同校に通う約6,300名の生徒に安全で快適な学習環境が提供されます。また、こうした将来を担う子供達の教育環境の整備は、ミンダナオ地域の和平にも貢献すると期待されます。

なお、草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは、1989年から現在に至るまでの間に、計520件の事業を実施しました。

注)我が国は、2006年よりミンダナオ和平支援案件をJ-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称し、元紛争地域に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力など経済協力プロジェクトを集中的に実施しており、その総額はこれまで2億ドル以上になります。2015年6月には、アキノ前大統領の国賓訪日の際の日比首脳会談において、安倍総理大臣は、ミンダナオの永続的な和平について、フィリピンの取組への支持を表明するとともに、我が国は新自治政府設立を念頭にJ-BIRDIIの支援を進める旨述べました。J-BIRDIIとは、バンサモロ地域の経済的自立の確保に一層焦点を当ててJ-BIRDを新たなフェーズで進めるものです。