平成29年度草の根・人間の安全保障無償資金協力合同贈与契約署名式(3件)



2月27日,羽田浩二駐フィリピン大使は,在フィリピン日本国大使館において,今年度の草の根・人間の安全保障無償資金協力3案件について,各被供与団体との間で贈与契約に署名しました。署名式には,教育省バレステロス局長,保健省タヤグ次官補及び関係者が出席しました。

今回署名が行なわれた3案件の総額は,304,308米ドル(約3,360万円)です。いずれもルソン地方の案件であり,中学校において合計9教室,公立病院において分娩台及び手術ライト各2台,そして町役場において給水システム1基が整備されます。

 1.「東ミンドロ州ソコロ町ルテボロ・ナショナル中等学校における教室整備計画」
・被供与団体:ソコロ町
・資金供与額:180,602米ドル

ルテボロ・ナショナル中等学校は,校舎の老朽化や生徒数の増加により,教室の過密化が進み,体育館を教室として使用するなど,生徒へ適切な学習環境を提供できていないことが課題となっています。本件事業を通し,ルテボロ・ナショナル中等学校において,1校舎9教室の建設を行うことにより,新教育制度(K to 12)により新設された11年生・12年生の計230名に適切な学習環境が提供されます。
    
  
 
2.「マウンテンプロビンス州ボントック総合病院における医療機材整備計画」
・被供与団体:マウンテンプロビンス州
・資金供与額:43,935米ドル

マウンテンプロビンス州のボントック総合病院は,同州の中核病院であり,州内外から多くの患者が来院するものの,医療設備の老朽化により,患者に安全で適切な医療サービスを提供できていないことが課題となっています。本件事業を通し,分娩台及び手術ライト各2台を整備することにより,年間約1,300名の手術が必要な患者及び700名の分娩が必要な妊婦が,安全で適切な医療環境のもとで,手術あるいはお産ができるようになります。
 
  


3.「マウンテンプロビンス州ナトニン町バナウェル村給水システム整備計画」
・被供与団体:ナトニン町
・資金供与額:79,771米ドル

マウンテンプロビンス州ナトニン町バナウェル村では,水へのアクセスが悪く,近くの水場まで徒歩往復1時間かけ水汲みを行っており,それを担う女性達の大きな負担となっています。本件事業を通し,ナトニン町バナウェル村において,給水システム1基を整備することより,同村の3集落合計175世帯(約940人)が,1年を通し,安全な水に容易にアクセスできるようになります。また,水汲みが往復30分以内でできるようになることから,女性の負担が軽減され,より生産的な活動に時間を使えるようになります。

       


草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり,フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に,今回の3件を含め,計533件の事業を実施しています。こうした草の根レベルの支援についても我が国は従来積極的に取り組んでおり,本件事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。