標記に関する最新情報として、以下のとおり、お知らせ致します。
1.日本の状況
(1) 6 月1 9 日、日本の厚生労働省は、 5 月 22 日付けの「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針」を改定しました。
これは、世界保健機関( WHO )が パンデミック警戒レベルを「フェーズ6」に引き上げたことを背景に 、秋冬に向けて国内での患者数の大幅な増加が起こりうるという観点に立ちつつ、基礎疾患を有する者等で重症患者が増加する可能性があり、これに対応することが必要との観点から、主に以下の対応を行っていくものです。
■ 地域における対応
(イ)患者については、原則として、入院措置ではなく、外出を自粛し、自宅療養とする。
(ロ)基礎疾患を有する者(注)等は、早期から抗インフルエンザ・ウイルス薬の投与を行い、重症化するおそれがある者については、優先的に PCR 検査を実施し、入院治療を考慮する。
(注)妊婦、幼児、高齢者、慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・代謝性疾患
(糖尿病等)・腎機能傷害・免疫機能不全(ステロイド全身投与等)等
を有しており、治療経過や管理の状況等を勘案して医師により重症化の
リスクが高いと判断される者等。
(ハ)医療体制としては、原則として、全ての一般医療機関において診療を行う。重症者の入院についても感染症指定医療機関以外でも入院を受け入れる。ただし、院内感染を防止するため、発熱患者と他の患者との待機場所や診療時間を分ける、病床の利用を工夫するなど配慮する。
(二)学校等で患者が発生した場合、都道府県などは必要に応じ臨時休業を要請することができ、また、必要に応じて積極的な疫学調査を行う。
■ サーベイランスの着実な実施
個人の感染の発生ではなく、集団における患者の発生を早期に探知するためのサーベイランスを着実に実施し、また、重症化やウイルスの性状変化の監視に努める。
■ 検疫
入国者全員への十分な注意喚起を行い、国内対策の変更に応じた運用とする。このため、入国者全員に健康カードを配布し、発症した場合は、医療期間を受診するよう呼びかける。
■新型インフルエンザ用ワクチン
新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会の答申を踏まえ、季節性インフルエンザ用ワクチンの製造を 7 月中旬で中止し、新型インフルエンザ用ワクチンの製造を順次開始する方針とする。
(2)日本の厚生労働省が6月19日(日本時間16時時点)発表したところでは、日本国内の感染例は、738例となっています。
2.フィリピンの状況
(1)フィリピン保健省が19日までに発表した新型インフルエンザの感染確認例は344例となっていますが、同省によれば、既に 2 6 2 例の方々が完治されている由。
(2)邦人の感染確認例としましては19日までに6例の感染が確認されていますが、いずれの方も症状は軽く、適切な治療を受け、既に退院されている方もおられます。
(3)コミュニティ・レベルの感染につきましては、フィリピン保健省は、これまでにヌエバ・エシハ州ハエン( Jaen )町の小学校及びブラカン州ブラカン( Bulacan )町の高校にて、軽い症状の地域感染の報告があったとしています。これら感染地域におきましては、学校の休校、サーベイランスの強化、公衆衛生教育、外出の自粛などの措置がとられています。
(4)フィリピン保健省としては、新型インフルエンザの症例がいずれも軽い症状となっているとしつつも、引き続き警戒を続け、感染の傾向や変化を監視していくとしています。
(5)フィリピン保健省は、5月27日、新型インフルエンザに関するホットラインとして、ビサヤ地域及びミンダナオ地域を対象としたホットラインを新設し、また、同月28日、同省下にある全ての病院及びメディカル・センターを新型インフルエンザに対応可能な医療機関として指定しました。
詳細は同省ホーム・ページ( http://www.doh.gov.ph/ )を参照下さい。
また、フィリピン保健省の新型インフルエンザに関するホットライン(英語またはタガログ語対応)は以下のとおりです。
(全国)02-711-1001又は711-1002
(ビサヤ地域)032-418-7636又は255-1591
(ミンダナオ地域)082-227-2731
3.新型インフルエンザのフェーズ引き上げについて
(1)世界保健機関( WHO )は11日、現在の多くの国における感染の客観的状況と専門家の評価を踏まえ、新型インフルエンザのパンデミック警戒レベルを「フェーズ5」から「フェーズ6」に引き上げました。
他方、同時に、 WHO は、現状をパンデミックの初期段階であるとし、いわゆる重症度( severity )は中度( moderate )であると説明し、今後更なる感染の拡大は避けられないとしつつも、この新型インフルエンザの感染者の圧倒的多数が軽症であり、早期に回復していること、及び、世界的には死者数は少なく、今後重症例や死亡例の急激な増加はない見込みであるとしました。
また、 WHO は、各国は当面、新型インフルエンザの更なる感染拡大などに備えるべきとしつつ、引き続き渡航制限や国境の封鎖などは推奨しないとしています。
(2)フェーズの引き上げに対するフィリピン政府の見解は以下のとおりです。
(イ)世界的に見ても多くが軽症のまま回復しており、比でも同様である。死亡率は全世界的にみると0.5%程度と考えられ、SARSや鳥インフルエンザよりはるかに低く、比で1-2%の死亡率であるデング熱よりも低い。
(ロ)フェーズ6になり、今後さらに感染者が増加すると考えられ、特にコミュニティ・レベルでの感染が発生している地域では、直ちに対策を事態緩和( mitigation )に移行する予定である。
(ハ)軽い症状しかない患者は、十分に水分・栄養を摂り、解熱剤を服用して自宅で安静にしていれば十分であるが、症状が重症化したり、糖尿病・喘息・慢性閉塞性呼吸器疾患・心疾患・妊娠・免疫不全・HIV感染・結核・栄養不良・高齢などの患者の場合には、直ちに医療機関を受診すべきである。
4.近隣諸国(東南アジア)の状況
6月19日までに、以下の国で感染が確認されています。
○ タ イ: 518例
○ シンガポール: 77例
○ ベトナム: 29例
○ マレーシア: 27例
○ ラオス: 1例
5.在留邦人の皆様へ
(1)当館としましては、引き続き情報収集と在留邦人の皆様への迅速な情報提供を行っていくべく努めています。当館への連絡、お問い合わせは、代表電話(02-551-5710)にお願いします。
また、当館における一般業務、領事業務は現在通常どおり継続しています。しかし、今後、感染が拡大する場合には、緊急案件を優先し、また来訪者の安全を確保する観点から、急を要さない業務については縮小し、また、予約制にしたりする等の対策を実施する可能性があります。かかる体制変更を行う場合については、メール・マガジン、当館ホーム・ページ等で連絡致します。
(2)在留邦人の皆様におかれましては、引き続き報道等関連情報にご留意いただき、また、下記のフィリピン保健省やWHOホーム・ページ等から最新の情報を入手し参考にする等により、冷静な対応をお願いいたします。
(3)日本の外務省では、新型インフルエンザ感染例が確認された国・地域を対象に、感染症危険情報(十分注意)を発出しています。6月19日更新された危険情報では、フィリピンを含む81カ国・10地域が感染症危険情報の対象国・地域となっています。
詳細は、外務省海外安全ホーム・ページ( http://www.anzen.mofa.go.jp/ )を参照下さい。
(4)フィリピンに滞在される方は、今後フィリピン保健省やWHOの情報にも留意しつつ、感染防止対策を徹底するとともに、感染が疑われた場合には速やかに医療機関で受診してください。万が一、ご自身またはご家族に新型インフルエンザ発症の疑いがある場合には、(イ)かかりつけの医療機関や主治医に受診するとともに、(ロ)在フィリピン日本国大使館までご連絡願います。
○フィリピンの関連医療機関情報はこちら( http://www.ph.emb-japan.go.jp/pressandspeech/osirase/2009/051509a.htm )
○在フィリピン日本国大使館の連絡先:02ー551-5710
(5)今後の感染拡大の可能性に備え、今から所要の対策として、うがい、手洗いの励行等の予防対策や、食料、日用品等の備蓄品の確認をお願いいたします。今後の拡大状況を踏まえつつ、以下のような対策が有用となりますので、ご参照ください。
【感染防止策】
(イ)十分な水・食料の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。
(ロ)外出する際は人混みを避ける。また、咳やくしゃみ等による感染を防ぐため、マスクを着用する。
(ハ)積極的に手洗いやうがいを行う。
(ニ)ウイルスは粘膜を介して感染するので、口、鼻、目などの粘膜部分に手で触れない。
(ホ)発熱や咳などインフルエンザと似た症状がみられた場合には、当地の医療機関を受診する。
(問い合わせ先)
○外務省新型インフルエンザ相談窓口(平日、午前9時から午後5時まで)
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)4101、4102
○厚生労働省新型インフルエンザ相談窓口(午前9時から午後9時まで)
電話:03-3501-9031
○文部科学省新型インフルエンザ相談窓口(午前9時から午後6時30分)
電話:03-6734-2957
(関連ホーム・ページ)
○外務省が提供する感染症関連情報
http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/sars.asp
○首相官邸「新型インフルエンザへの対応」
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/flu/swineflu/index.html
○厚生労働省が提供する新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
○国立感染症研究所・感染症情報センターが提供する感染情報
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
○文部科学省(文部科学省における新型インフルエンザ対策について)
http://www.mext.go.jp/a_menu/influtaisaku/index.htm
○農林水産省が提供する新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/gaido.pdf
○海外勤務健康管理センターによる海外勤務者のための新型インフルエンザ対策
http://www.johac.rofuku.go.jp/influenza/influenza.html
○世界保健機関( WHO )ホーム・ページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/ ( 英語 )
○フィリピン保健省(DOH)ホーム・ページ
http://www.doh.gov.ph/ (英語)