ホーム - 領事関連情報 - 防犯対策

 

 

防犯対策

  1.はじめに
2.フィリピンにおける犯罪の特徴
3.安全対策について
  (1)基本的な心構え
  (2)一般犯罪に関する安全対策
  (3)住居における安全対策
  (4)誘拐対策
  (5)カーナッピング(自動車強盗)対策
  (6)マニラ空港での注意点
  (7)夜間到着便を対象とする強盗対策
  (8)交通事故対策
  (9)企業における安全対策
緊急時の連絡先

 

 

1.はじめに

 

 最近、海外で日本人が被害者となる事件が増えてきており、海外で勤務する邦人及びその家族の大きな不安要因となっています。海外で直面する様々な危険から身を守り、安全な生活を送るためには、自分の身の回りに注意し、安全な環境を自らの努力で確保することが重要です。

 ここフィリピンでは、毎年多数の日本人の方々が殺人、強盗、盗難、スリ、置き引き等の被害に遭っています。これらの犯罪被害を調査してみると、当地において守るべき基本的な心がけ(危険な場所や時間を避ける等)を欠いていたり、あるいは適切な犯罪防止対策を講じなかったために被害に遭っているケースがほとんどです。したがって、当国の犯罪の特徴を認識し、日常生活において適切な防犯対策を講じていればある程度防止することは可能です。そのため今回は、当地で発生している犯罪について留意すべき基本的な諸点を取りまとめてみました。

 フィリピンに在住される方々は、既に御承知の点も多いかも知れませんが、本ホームページを皆様の安全確保のための更なる参考資料として活用して頂ければ幸甚です。

 

2.フィリピンにおける犯罪の特徴

 

【一般的特徴】

 フィリピンで発生する犯罪については、日本で発生している同種犯罪と比較して「生活型」、「真剣勝負型」及び「凶器所持型」が多いため、犯罪の種類にかかわらず、犯罪そのものに危険な要素が多く含まれているということを認識する必要があります。
 
これは犯罪者からみて、犯罪の成否に自分と家族の生活がかかっていること(「生活型」)が多く、しかも万引きであろうと強盗であろうと警察官や警備員、場合によっては被害者からの銃器による反撃で自らの生命を危険にさらすこと(「真剣勝負型」)からきていると言われています。

 また、犯罪者は、必ず相応の凶器を所持し、身の危険を感じた場合は、ためらうことなく攻撃を加えてきます(「凶器所持型」)。

 
 

【具体的特徴】

①凶悪犯罪の発生が多い

 

2003年、2004年の犯罪発生状況(凶悪犯罪の日本との比較)

  殺  人 強  盗  強  姦

フィリピン

     
2003年 10,881 7,708 2,592
2004年 10,419 7,536 3,084

日本

     
2003年 1,396 6,984 2,357
2004年 1,452 7,664 2,472

注)単位人口当たりの発生率については、殺人が約12倍、強盗が約2倍、強姦が約2倍となっています。

 

②組織犯罪の発生が多い

 

a.誘拐事件の多発
 フィリピンにおける身代金目的の誘拐事件は、フィリピン国家警察が確認しているだけで、2001年101件、2002年69件、2003年84件発生しています。誘拐については、無差別的な犯行とは異なり、明らかに何らかの要因に基づいて発生する作為的なものであり、またその多くは極めて計画的なものです。誘拐の対象は主にフィリピン人で、日本人の方につきましても、年間数件(未遂を含む)発生していますので、注意が必要です。

 

b.睡眠薬強盗事件の多発
 睡眠薬強盗事件による邦人の被害は、当館で確認している限りで、毎月1~2件の割合で発生しています。

 その手口については、フィリピン男性や女性が単独、または、カップルあるいは家族連れを装って、デパート周辺、繁華街、公園、船着き場及び市内等で、単独あるいは少人数の日本人旅行者(得に男性)を狙い、親切そうに近づき、言葉巧みに観光案内当を持ちかけ、頃合いを見計らってレストランや自宅等に案内し、睡眠薬を混入させた食べ物・飲み物を勧め、昏睡させた後、所持金品を盗み取るというのが、一般的なものです。 
 
旅行者が狙われるケースが多いとはいうものの、2002年には、在フィリピン韓国大使館の書記官が被害に遭い、死亡するという事件も発生しており、フィリピンに在住される方々も十分な注意が必要です。
 

c.窃盗被害の多発
 日本人の窃盗被害は多発しています。マニラ首都圏では特に、デパートやショピング街のエスカレーターやエレベーターを利用した際にスリにあったり、ホテルやレストランでの置き引きの被害が多く発生しています。

 貴重品を持ち歩く場合は、その所在が容易に外からわからないよう工夫したり、乗り物はデパートなど混みにおいて、体が不自然に押されたり、接触されたりしたときには、巣部に所持品を確認する当の注意が必要です。い、死亡するという事件も発生しており、フィリピンに在住される方々も十分な注意が必要です。
 

③強姦事件の急増


 
フィリピンにおける過去3年間の犯罪発生状況を比較してみると、2001年2,608件、2002年2,592件、2003年3,084件の強姦事件が発生しており、単位人口当たりの強姦発生率も日本の約2倍となっているため、十分な注意が必要です。

④マニラ首都圏における犯罪の多発

 
2003年中の犯罪のうち、マニラ首都圏での発生は、全刑法犯で25.0%、殺人事件で9.1%、殺人事件で39.5%、強姦事件で12.5%を占め、フィリピン全人口の約1割が居住しているマニラ首都圏での発生率は、ほかの地域と比較して高くなっています。
 
 

3.安全対策について

 

(1)基本的な心構え

【原則】

 

1.被害に遭いにくい環境作り

 
犯罪の被害に遭わないようにするためには、次の点に注意することが重要です。


(1)企業、家族及び自分の身辺に対して常に注意を払い、自分で身を守る習慣を身につける。

(2)防犯機器等を活用する。

2.生命を守ることが最優先

【具体的対策】
 
 

1.フィリピンの犯罪の特徴を認識する。

(1)フィリピンの犯罪は凶器を使用した犯罪が多く、状況によっては躊躇なく凶器を使用するなど、日本とは基本的に犯罪の特徴が異なっていることを十分に認識して行動する。
(2)夜間の1人歩き、裏通りの通行は避ける。
 

2. 犯罪を誘発する環境を作らない 。


(1)何人に対しても、公衆の面前で罵倒したり、恥をかかせたりするような行動をとらない。

(2)財布の中身が見えるような方法で現金を取り出さない。

 

3. 自分の身は自分で守るという心構えを絶えず持ち、油断をしない 。


 (日本人は、治安がよい日本国内で育っているため、「警戒する」という認識が薄く、格好の標的となり易いということを意識する必要がある)


(1)自分の身は誰も守ってくれない、自分で守るものと認識する。

(2)戸締まり、車の管理等は使用人まかせにせず、自分自身で行う。

(3)見知らぬ人に声をかかられても(例え日本語であっても)、これに応じない。特に相手が女性の場合、気を許しがちになるので注意する。

(4)知り合ったばかりの人の家に行ったり、泊まったりしない。

(5)派手な服装での外出は控える。

(6)不必要な大金は持ち歩かない。

(7)貴重品の入ったバッグを体から離して置かない。

(8)一人歩きは出来るだけ避ける。(特に、夜間に外を歩く場合は、二人以上で)

(9)飲食店等で大金を見せ、札びらを切るような態度はとらない。

 

4. 生命と身体の安全を最優先に考える 。


  賊に襲われた場合は、凶器を所持している可能性が極めて高いので、絶対に抵抗せず、要求された金品を差し出す。(金銭で済めば安いものと考える。)

 

5. 防犯機器を活用して安全を確保する 。

6. 施した安全対策について常に点検を怠らない 。

 
 
(2)一般犯罪に関する安全対策


【原則】


「スキを見せない」


 日本人の被害が多いのは、現金を多額に持ち歩くとか人前で現金を取り出すといった行動も原因のひとつです。また、親切そうに話しかけて来る人物の誘いに乗って思わぬ被害に遭った例もあります。


 危険から身を守るためにはスキを見せず、常に起こりうる危険に対して注意を払うように心がける必要があります。

 

【具体的対策】
 

1. 危険地帯へは立ち入らない 。

  人通りの少ない所やスラム街等の危険地帯へ立ち入らない。


2. 夜間の路上の一人歩きは避ける 。

  夜間の移動は自家用車か信頼のできるホテル等のタクシーを利用する。


3. 周囲の雰囲気に溶け込めるような服装を選択する 。

  高価な装飾品は目的地に着いてから着用する。


4. 犯罪者に実行のチャンスを与えない 。


(1)ハンドバッグは車道側の肩にかけない。

(2)人混みを歩くときは、ハンドバッグに手をかけておく。

(3)荷物から目を離さない。

(4)ズボンの後ろポケットに財布を入れない。

(5)むやみに人前で財布を取り出さない。


5. 観光地等で言葉巧みに話しかけて来る人物がいたら、自分は狙われていると考えて十分注意するとともに相手の誘いに乗らない 。特に、日本語で話しかけてくる人物には、男女を問わずに注意する必要がある。


6. 被害に遭った場合は、生命を守ることを第一に考えて、不必要な抵抗はしない 。なお、被害を最小限に止めるために、クレジット・カードを入れた財布と、ある程度の現金を入れた財布の二つを持ち歩き、強盗に遭った場合には後者の財布を渡すようにするのも一案。


7. 不用意に上着やズボンのポケットに手を入れない 。

  拳銃やナイフを出すのではないかと誤解され、攻撃を受けるおそれがある。


8. 何人に対しても暴力的な言動をとらない 。

フィリピンにおいては、誰に対してであろうと、公衆の面前で罵倒し、恥をかかせるといった行為は絶対にとらないこと。たとえ、家族に対しても、暴力的な言動は嫌悪されます。(自分の配偶者や子を叱るあまり、手をあげてしまい、他人に見とがめられ、訴えられる例もあります。)


9. 家族の事故等を理由に多額の振り込みを指示するような電話があった場合は、まず事実関係を確認する 。(海外での振り込め詐欺も増えています。)

  日本の家族とは定期的に連絡を取り、緊急時の連絡先をお互いに承知しておくこと。 定期的な連絡は、安否確認を行う上でも必要かつ有用です。

 

(3)住居における安全対策

 

【住居内での一番危険な犯罪】

 

住居で起こる一番危険な犯罪は強盗です。もし、帰宅時に家に入られた形跡や不審 な形跡がある場合は、自分では確認せず、警備員に連絡するなどの措置を講じて下さい。
 

 また、家に居て「おかしい」と思ったときは、直ちに部屋を出て確認に行かないようにして下さい(確認のため部屋を出て、犯人と鉢合わせになったり、また、犯人の逃げ道を塞ぐ結果になり危害を受ける可能性が高い)。


 

【具体的対策】

 

1. 使用人の口を通じて外部に情報が漏れる可能性があるので十分注意する 。


  家に高価なもの(現金、貴金属、宝石等)があることを使用人に悟らせない。善意 悪意にかかわらず使用人等を通じて、その家の資産状況が外部に出る。

 

2. 警備員等への注意を怠らない 。


  住居における犯罪には、警備員、使用人がかかわっているケースがあるので、普段から、これらの者への注意を怠らない。

 

3. 出入り口の施錠を確認する 。


(1)犯人の侵入口は窓、使用人用出入り口等あまり点検しない出入り口が多い。

(2)施錠されているか自分自身の目と手で点検する。

 

4. 家屋の外周を点検する 。


  家の周囲に塀を乗り越える、あるいは2階への足場になるようなものが放置されていないか点検するとともに、隣接している建物が工事用の足場等を組んだときは一番危険なので十分に注意する。

 

5. クーラー取付口を点検する 。


  クーラーを設置していないクーラー取付口は、必ず再点検し、鉄又は厚い板等で厳重に閉めておく。

 

6. 窓のグリル及びドアの施錠を点検する 。


(1)侵入口は、ほとんどの場合が窓及び出入り口である。仮に窓ガラスが割られても、簡単に内部に侵入できないよう、各窓に鉄格子をつけ、ねじ止めの場合はねじの頭をつぶしておく。


(2)出入り口扉も、扉全体が外されないよう蝶番にも十分注意する。

 

7. 安全室を確保する 。


(1)家の中へ賊が侵入したとき、家族が立て籠もれる安全室(通常は電話等が設置されている主寝室)を確保する。

(2)安全室のドアは外部から簡単に開けたり、外したり出来ないようなドア枠と一体となった頑丈なものとし、錠も丈夫なものを取付けた上で、補助錠を付けて、ワンドア・ツーロックにする。

(3)安全室内には、停電時でも使用可能な電話を設置すると共に、緊急連絡先リスト等を常備する。

(4)万一、賊に侵入された場合に備え、賊に渡すある程度の現金を用意しておく。

 

(4)誘拐対策

 

【原則】

 

「ターゲットにされない」

 平素から、現地人に恨まれたり、憎まれたりしないよう言葉使いや行動に十分注意 し、金銭トラブル等が発生しない様心がける。

 また、普段から、名前及び住所、電話番号並びに家族構成等、必要な人以外には教えないようにする。

 

【予防策】
 

1. 身辺に弱い部分はないか 。


 「スキを作らないことが重要」

(1)住居にスキはないか。
 

a.戸締まりは万全か。

b.子供だけが戸外で遊んでいることはないか。

c.家屋に構造的な不備がある場合は早急に改善する。


(2)使用人との関係は大丈夫か。

   安心できる関係を築く。

(3)日常の行動パターンに問題はないか。

a.住居における訪問者への対応に問題はないか。

b.電話の応対に問題はないか。

c.本人及び家族の行動が簡単に予知され易い状態にないか。

d.会社及び学校への出退勤・登下校時間並びに経路及び週末の行動はパターン化していないか。

 

2. 不審な兆候はないか 。

 「誘拐の場合は兆候の発見が防止の鍵」

(1)日常生活の中で普段と違ったことはないか。

(2)尾行されている、遠くから写真(ビデオ)をとられているようなことはないか。

(3)不審な電話はないか。

 

3. 婦人・子供・使用人と予防策について十分情報を共有しているか 。

(1)子供にも必要最小限の予防策の説明をしているか。

(2)使用人の協力も必要不可欠であり、定期的に上記予防策についての事情を聞く。

【事件発生への対応(初動体制)】

1. 事件発生の早期認知と事実関係の確認

(1)誘拐、拉致等の形態と原因・背景。

(2)現地政府対策、マスコミ攻勢等との関連で時間との戦い。

   *不用意な発言は重大な結果を招く

 

2. 関係機関との連絡・協議

(1)大使館との連絡は必要不可欠。

(2)フィリピン政府側への通報・依頼は、公的ルートを通じて行う。

(3)仲介を名乗り出る者がいる場合には、安易に乗ることなく、先ず大使館に相談する。

 

3. 犯人からの連絡への対応

(1)電話用録音テープレコーダーの設置。

(2)誰が対応するか。(トップは対応せず、事前に対応者を指定しておく)

(3)犯人像及び真犯人かどうか見極めるための対応。(被害者の個人的事項を聞く)。

 

(5)カーナッピング(自動車盗難)対策

 

【原則】

 カーナッピングの被害は、従来、その多くが路上、特に繁華街やビル街の裏通り等の暗く、人通りの少ない場所で発生していましたが、最近は高級住宅街(ビレッジ)の中でも発生しています。

 したがって、「路上駐車する場合は、場所を選ぶ」、「付近に不審な人物や車が止まっていないか注意する」、「車の中には貴重品等を置かない」等の注意が一層必要です。

【具体的対策】
 

1.駐車中は必ずロックする。
  可能であれば、市販されているハンドルロック用施錠も活用する。
 

2.駐車する場合は、必ず駐車場に駐車する。
  やむを得ず通りに駐車する場合は、出来るだけ人通りの多い場所を選び、ドライバーは、ホールドアップで容易にカーナップされないよう車外で監視させる。
 

3.駐車場のパーキング・カードは車内に置かない
  自分で運転している場合は、駐車場入口で受け取ったパーキング・カードを持って車外に出る。また、運転手がおり、その運転手が買い物を手伝ったり、車外で待機するような場合には、必ずパーキング・カードを持って車外に出るように指導する。
 

4.車内には物を置かない。
 (1)物を置くときは、車外から見えないような措置をとる。
 (2)車内が見えないようにスモーク・シールを貼る。
 

5.ドアの開閉に反応するアラームを設置する。
  アラームは、正常に作動するよう定期的に点検する。
 

6.ドライバーに対する防犯指導を徹底する。

 (1)車を駐車するときは駐車場に駐車する。
 (2)駐車中は、車から目を離さない。
 (3)被害に遭ったら警察に通報する。

 

6)マニラ空港での注意点

 

 マニラ空港では、最近も事件が発生しており、到着者に対して客引きをするタクシーの危険性が認識されています。マニラ空港に到着される方は、御自身の安全のために、以下につき十分御注意頂くようお願いします。

 

1.出迎えの者・出迎えの車がある場合の注意事項

 (1)自分の氏名、所属組織が書いてあるカードを持っている人間がいても、それだけで信用しないこと(出迎え者のカードから巧みに写し取っている可能性もあるため)。

 (2)真正の出迎え者又は出迎えの車であることの確認を行うよう心掛けて下さい。
 その確認方法としては、次のようなことが考えられます。

 (イ)出迎え車の番号を確認する。
 (ロ)出迎え車の身分証明書の提示を求める。
 (ハ)外部の者には判らない質問をしてみる。

 (3)出迎え者と会えなかった場合の緊急連絡先を常備しておく。(空港内の公衆電話は、100ペソ紙幣で通話カードを隣接の券売機で購入して使用する。携帯電話への通話も可能。)

 

2.出迎えが無く、タクシーを使う際の注意事項
 
(1)流しや客引きをしているタクシーには絶対に乗らない。むやみに話しかけてくる者には、十分に警戒することが必要。
(2)必ず空港タクシーを使う。

  信頼できる空港タクシーは、ターミナル毎に以下の場所でチケットを購入するもののみ。
   *ターミナルⅠの場合(フィリピン航空以外の便はターミナルIを利用)
 空港ロビー内にあるタクシー会社の受付カウンターに行き、そこで目的地を告げ、所定の料金(マカティ市内までならば3~400ペソ程度)を支払い、領収書をもってターミナル前の道路にある各会社のスタンドに行き、そこにいる係員に領収書を見せて配車を依頼する。係員は無線で当該会社のタクシーを駐車場から呼び出す。
   *ターミナルⅡ(フィリピン航空便のみ)
 空港ロビーを出て建物に沿って左手に進むと空港タクシー数社のカウンターが入ったガラス張りの丸いラウンジがある(ロビーを出て真っ直ぐ右手に空港タクシー各社の仮設カウンターが置かれている場合もあり、そこも利用可能である)。タクシー会社の受付カウンターで乗車手続きを行う(以下ターミナルⅠと同じ)。

 (3)ホテルの出迎サービスによる配車を使う場合は、出迎え者の確認方法、待合い場所等をホテル側に事前に確認しておく。

3.その他の注意事項

 (1)夜間は、空港近くの幹線道路及び高速道路で強盗事件が発生しるので、夜間到着便はなるべく避ける。
 (2)現金の持ち歩きを少なくし、空港で両替をする場合にも少額とする。

 

(7)夜間到着便を対象とする強盗対策

 

【原則】
1.深夜便を利用しない。
  利用しないことを会社等各組織で徹底し、利用する出張者には変更を求める。本社にも当地の事情を通報し理解を求める。
2.ターゲットにされないよう行動する。
  犯行グループは、空港内で、金品を持っていそうな乗客を狙っているので、空港内での行動は素早く行い、滞在時間を短くする。

【具体的対策】

1.荷物はチェック・イン荷物としない。
  荷物が少ない場合には、機内持ち込みとする。
 (チェック・イン荷物を待っている間に狙われる。見られる時間を短くすることにより、狙われる確率が低くなる。)

2.空港内で両替をしない。
 (1)両替をする際に、どれ位の現金を持っているか見られていることがあるので、要注意。
 (2)金を持っていることを知られない。

3.目立たないような服装をする。
  金持ちと思われるような外見は、狙われ易い。

4.流しのタクシーに乗らない。
 (1)空港ビルの近辺で待機しているタクシー運転手は、犯人の一味である可能性が極めて高い。
 (2)自家用車か会社の車が出迎えることが望ましい。
 (3)車を空港で調達する必要がある場合には、エアポート・タクシーか一流ホテルのハイヤーを利用する。

5.暗い夜道を走らない。
  明るい大通りを走る。

6.走行中の注意
 (1)走行中及び停車中に拘らず、ドアはロックする。
 (2)停車する場合は前の車との間隔を開ける。
    被害に遭いそうな場合、逃走経路を確保するため。
    ただし、不必要及び不用意な抵抗は避ける。

7.関係機関連絡先
  ・空港警察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ TEL:891-7630
  ・パサイ警察署・・・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:831-6869
  ・マカティ警察署・・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:818-4851
 
 

(8)交通事故対策

 

【原則】
1.ドライバーを雇い、自分では運転しないようにする。
2.「スピードは控えめに」、「わき見運転をせず」、「ブレーキは早めに」など「常に安全運転」をドライバーに指導する。
3.加害、被害事故及び物損、人身事故等双方に対応出来る保険に加入する。

【具体的対策】
1.交通事故にあった場合(運転手が本人かドライバーかを問わず)
 (1)負傷者がいる場合は、救急車を手配する。
 (2)相手の車の登録証及び運転免許証から住所、氏名及び連絡先を確認し、警察に通報する。可能であれば事故現場を写真撮影する(証拠保全及び保険請求資料のため)。
 (3)信頼出来る人に連絡をとり、現場に来てもらう。
    ○ポイント:信頼できる人の電話番号を事前に確認し、携帯しておく。
          : 携帯電話を常に携帯する。
         : 携帯電話が無い場合   → 交通整理人に依頼する。
                     → 通行人に依頼する。
                        → ドライバーに指示する。
 (4)交通事故の概要を保険会社に連絡する。
  (5)目撃者がいれば、証言内容、住所、氏名及び連絡先を控える。
 (6)担当警察官の官職、氏名及び連絡先を確認する。
 (6)過失の判断がつかない場合は、早計に過失を認めたり、謝ったりしない。ただし、こちらに重大な過失がある場合は、誠実に対応する。
    当地の交通事故の処理においては、過失の有る無しが重要ではなく、如何に損害を補償できるかが大事であるため、保険に加入していることが重要。
 (7)身柄を拘束されたら会社、弁護士等の関係者及び大使館に連絡し、必要のある場合には大使館に担当者の派遣を依頼する。
 
2.関係機関連絡先
 ・在フィリピン日本国大使館・・・・・・・・TEL:551-5710
  ・警察緊急援護・・・・・・・・・・・・・・・TEL:117(メトロマニラ全域)
 ・南部警察交通課
  マカティ市・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:899-9007/899-9014/899-9015
  パサイ市・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:831-6486
  パラニャーケ市・・・・・・・・・・・・・・TEL:833-2769、826-8121
  ラスピニャス市・・・・・・・・・・・・・・TEL:872-4047
  モンテンルパ市(アラバン)・・・・・・・・TEL:862-2611
  タギグ市・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:642-2062
 ・西部警察交通課
  マニラ市・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:527-3065・3087・3088
 ・東部警察交通課
  マンダルーヨン市・・・・・・・・・・・・・TEL:532-2436、532-2426
   パシグ市・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:631-3301、641-0436
  マリキナ市・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:646-1633
  サン・ファン市・・・・・・・・・・・・・・TEL:724-5813
 ・中央警察交通課
  カローカン市・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:366-9454、287-3362
   マラボン 市 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・TEL:281-9999、281-0882
 ・病院

  Makati Medical Center ・・・・・・・・・・・・TEL:815-9911(マカティ市)
  Manila Doctor's Hospital・・・・・・・・・・・TEL:524-3011(マニラ市)
  Asian Hospital & Medical Center・・・・・・・TEL:771-9000(モンテンルパ市)
  St. Lukes Medical Center ・・・・・・・・・・・・TEL:723-0301(ケソン市)
  注:救急車の要請は、直接病院へ行う必要があります。
 

(9)企業における安全対策

 

【企業に対する犯罪の形態】
 フィリピンにおける企業犯罪の形態は、「NPAによる恐喝、脅迫・強要、誘拐及び爆弾テロ」、「犯罪組織による恐喝、脅迫・強要、誘拐及び爆弾テロ」、「怨恨による恐喝、脅迫・強要、誘拐」、「不良邦人による恐喝、脅迫・強要、誘拐」等が考えられます。誘拐対策は、別項で記述していますので、この項では恐喝、脅迫・強要、爆弾テロの予防対策について記述します。

【具体的対策】
【恐 喝】
 

1.対応は次の3つに分類される(事実関係を確認、検討し早急に結論を出す必要あり)。
 (1)警察に届ける。
 (2)犯人の要求に従う。
 (3)無視する。

 

2.企業恐喝に対処するうえで一番重要な事項
 (1)相手の正体を見極める。(本物か、悪戯か)
 (2)相手の身分を確認する。(ゲリラ、犯罪組織、個人、不良邦人、素人等)

 

3.嫌がらせか本物かの見分け方(主に電話)
  次の場合は本物の可能性大
 (1)弱点の指摘。(会社の落ち度を個々に指摘するなど)
 (2)要求。(具体的な金額の要求、物品の要求)
 (3)要求に従わなかった場合の危害の告知。
 (4)名前を名乗る場合。

 

4.恐喝に対する具体的な検討
 (1)指摘(落ち度、弱み等)されたことを調査する。
 (2)指摘されたことが公知の事実になっているかどうか。
 (3)要求の内容を調査する。
   金以外の物を要求している場合は本物が多い。
 (4)要求が金の場合、落ち度等とのバランスが取れているか。
 (5)要求に従わなかった場合、危害の告知と要求金額とのバランスがとれているか。
 (6)危害の告知の検討
    殺人、爆破、放火以外の場合は本物が多い。

 

5.事件発生時の対応(初動体制)
 (1)事件発生の早期確認と事実関係の認知。
  恐喝の形態、相手の身分、本物か偽物かの検討。
 (2)関係機関との連絡・協議
  a.大使館との連絡は不可欠。
  b.治安機関への通報・依頼は相手を選び、かつハイレベルで行う。
 (3)犯人からの連絡への対応
  a.電話録音用テープレコーダーの設置。
  b.犯人像及び本物か偽物かを見極めるための対応。

 

【脅迫・強要】

 脅迫・強要対策も恐喝の場合と同じですが、この種の事案が発生した場合に一番重要なことは、相手の正体を見極めることです。また、相手を見極めると同時に関係機関に通報し、初動体制を確立することも重要なことです。
 以下、脅迫、強要事案の信憑性の判断基準及び爆破予告対策について記述します。

1.脅迫、強要における信憑性の判断基準

(1)要求の有無
  ただの脅迫よりも強要(要求を伴う)の方が信憑性は高い。
(2)理由の有無
  脅迫、強要にも当方の落ち度の指摘を伴うものと、ただ脅すだけの場合があり、前者の方が信憑性が高い。
(3)危害の告知
  a.企業に対する脅迫の場合、社員の殺害の予告は一般的に信憑性は高くない。
  b.社員の誘拐も信憑性は高くない。
  c.爆破、放火はケース・バイ・ケースにより判断する。

2.脅迫の一形態としての爆破予告

(1)爆破予告への対応(鍵を握るのは最初に電話に出た人)
  a.予告事実を早く上司に報告し、対応策を考える。
  b.出来るだけ多くの情報を引き出すより、☆何処に仕掛けたか、☆何時爆発するか等の必要最低限の事を聞き出し、早く避難するのが原則。
  c.責任者は警察に通報し、避難を指示する。
  d.避難先を指示する。

(2)悪戯と判断される爆破予告
  a.相手が泥酔している場合。
  b.相手が子供の場合。
  c.相手が当方の会社名や業務内容等を知らない場合(適当に番号を回して掛けている)。

(3)爆発物の威力
 次の3つの効果があるので、爆発物に対処する鉄則は、一歩でも余計に爆発物から遠ざかることであり、決して近づいてはならない。
 a.爆風効果
  爆発物が爆発すると爆心から外へ衝撃波が発生し、その圧力は爆心から数メートルの位置で1平方センチあたり100トンにも達する。
 b.焼夷効果
  爆発速度の遅い火薬類が爆発すると火災が発生する。
 c.破片効果
  爆弾が爆発すると爆弾本体等が飛び散り、爆心から数メートルの所で秒速810m位になる。破片が人に命中する確率は、直立していた場合を100とすると、中腰になれば66、爆心に対して直角に伏せたら33、まっすぐ伏せると15になる。

緊急時の連絡先


★当ホームページの「防犯対策」、「緊急事態発生に備えた心得」、「自然災害発生に備えた心得」、「緊急時の連絡先」に、セブ及びダヴァオにおける安全対策を加えた小冊子「フィリピンにおける安全対策」(平成13年1月)を配布しておりますので、入手ご希望の方は当館までお問合せください。