中国における鳥インフルエンザ発生の関連情報と対策を説明するため,16日,当館にて邦人安全対策連絡協議会を開催しました。
会議の概要は,以下のとおりです。席上配布した当館作成資料を添付しますので,併せてご参照ください。
1 日時・場所
(1)日時:4月16日午後2時から午後3時まで
(2)場所:当館3階大会議室
2 当館からの説明
(1)冒頭,在マニラ竹若総領事から,以下を述べました。
現在中国で,鳥インフルエンザ(H7N9)のヒトへの感染が報告されており,現時点でフィリピンでの感染事例は伝えられていないものの,予防的な観点から現状と対策を説明したく会議を招集しました。もしフィリピンで感染者等が確認された際は,大使館からの情報を踏まえ,冷静な対処をお願いします。
(2)鳥インフルエンザ関連情報として,以下を説明しました。
ア マニラにはWHO西太平洋事務局(WPRO)が所在しており,WPROは中国,比を含めたこの地域をカバーしています。
イ 15日時点における中国政府の発表では,北京市等計61名がH7N9型鳥インフルエンザウイルスに感染確定されており,うち,死亡者数は13名になっています。
ウ 現在のところ,ヒトーヒト感染したという証拠は発見されていません。
エ フィリピンで,鳥インフルエンザに感染したという事例は伝えられていません。フィリピン政府は,通常の監視は行ってますが,現時点において,特別な措置を講じている状況にはありません。
(3)鳥インフルエンザ対策(配布資料別添)
鳥インフルエンザの脅威,感染経路,症状,診断,治療を説明した他,予防策として鳥に近づかない,手洗いやうがいが重要です。
また,今後,当地で仮に感染が確認された場合やヒトーヒト感染が確認された場合には,フィリピン保健当局の措置や日本での措置について,大使館のHP等で速やかに情報提供します。
4 質疑応答
(問)
通常の病院では,季節性インフルエンザなのか新型インフルエンザなのか検査できないのでしょうか。
(答)
通常の病院では困難です。高度な研究機関での検査が必要となります。心配な場合は,検査結果を待たずにタミフルを服用しても良いかもしれません。
(問)
季節性インフルエンザの予防接種を薦めようと思いますが,良いのでしょうか。
(答)
予防できるものは予防した方が良いと思われ,効果的な方法の1つと言えるでしょう。
(問)
タミフルはどこで入手できるのでしょうか。日本人会診療所等でも入手できるのでしょうか。
(答)
日本人会診療所では入手できません。タミフルを入手するためには処方箋が必要となります。ただし,マニラでは,特定の薬局にしかタミフルは置いていない状況です。
(問)鳥インフルエンザがフィリピンで確認された場合,大使館はどう対応するのでしょうか。
(答)万一,確認された場合には,大使館は注意喚起等積極的に情報発信を行います。なお,タミフルは,マカティ・メディカルセンターや,セント・ルークスルといった大病院には置いてあります。