
2010 年 4 月 27 日 ( 火 ) 、パナイ島イロイロ港において、加藤元彦在フィリピン大使館次席公使は、比国家農水産理事会マリア・エンリケス事務局長代行に対し、 7,184 トンの肥料を引渡しました。この肥料は、 2009 年 2 月に供与された 7 億円の第 8 次対比ノン・プロジェクト無償資金協力を使ってフィリピン政府が調達したものです。同日、イロイロ港にて行われた引渡し式典の中で加藤公使は、「この支援が、日比両国間の戦略的パートナーシップをさらに強化するための新たな架け橋となる」ことへの強い期待を表明しました。
わが国の第 8 次対比ノン・プロジェクト無償資金協力を通じ今回調達された肥料によって、農家の作物生産性が向上され、また、昨年フィリピンを襲った台風によってもたらされた農業被害が緩和されることが期待されています。合計 42,184 トンの肥料は 6 便に分けて到着し、今回イロイロ港に到着した第 1 便に加え、残りの 5 便はそれぞれ 5 月にイロイロ港、 6 月にダバオ港、 7 月にスービック港及びバタンガス港、そして 8 月にダバオ港に到着します。
これまでの計 8 回の対比ノン・プロジェクト無償資金協力の総額は、 158 億円に上ります。これらのノン・プロジェクト無償資金協力によって、フィリピン政府は経済インフラ整備に必要な必需品(飼料、鉄鋼、石油など)の調達を行っています。
加えて、フィリピン政府がこのような必需品の市中への売却によって得た「見返り資金」は、フィリピン政府が国家の社会経済発展に資する事業に使用することを可能にしています。例えば、全国公立高校へのパソコン給付プロジェクトやタガイタイ市における比最高裁判所の司法研修所の建設プロジェクトが見返り資金を使用して行われています。