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平成22年10月21日

平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力

「レイテ州タナウアン町における出産施設整備計画」

 

 

10月20日、 桂誠駐フィリピン大使は、レイテ州で開催された「第66回レイテ上陸式典」に出席後、レイテ州タナウアン町を訪れ、平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「レイテ州タナウアン町における出産施設整備計画」で完成した出産施設を視察しました。本件事業は、2009年6月24日に署名式、2010年4月27日に引渡式が行われたものであり、供与額は、62,136ドル (約640万円)です。

 

レイテ州タナウアン町の保健所には、以前、出産施設が無く、町の妊産婦の6割が自宅分娩を行わざるを得ない状況でした。自宅分娩の場合、緊急時の適切な対応ができず、また衛生状態も保てないため、妊産婦の死亡につながる可能性が高まります。そのため、本件事業による支援によって、町の保健所に隣接する出産施設を建設しました。

 

施設は今年の4月から稼働を始め、タナウアン町保健事務所による住民への効果的な情報提供の成果もあって、同町では自宅分娩を行う妊産婦が大きく減少しました(2009年には143件であったのが、2010年はこれまでわずか30件)。稼働開始からこれまでに247名の新生児(一月当たり約50名)が、この施設で誕生しました。

 

今回の視察は、レイテ州のロケ・チュウ州議(前タナウアン市長)の案内によって行われ、同州議より、桂大使に対して、本件支援への深甚なる謝意が表明されました。

 

(c) Embassy of Japan in the Philippines