ホーム - プレスレリース

平成22年01月27日

平成22年度草の根・人間の安全保障無償資金協力

ソルソゴン州における高齢者のための施設改善計画

贈与契約署名式

 

 

 

 

1月27日、桂誠駐フィリピン大使は、日本大使館において、被供与団体である当地NGO「 レディース・オブ・チャリティ-ソルソゴン・ユニット」 のアリス・ レラティボ会長 との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。

供与額は、 76,102 米ドル(約715万円)です。

 

(案件概要)

ソルソゴン州の位置するビコール地方は、フィリピンで最も貧しい地域の一つであり、住民の平均収入は月6,000ペソ程度にとどまり、貧困率は41.8%(2006年)に達しています。フィリピン社会では伝統的に高齢者の世話はその家族によって行われてきましたが、こうした生活環境の下、経済的な理由で高齢者を養うことができない家庭も増えており、ソルソゴン州の各市町では、路上生活を余儀なくされている高齢者もいると承知しています。

 

ソルソゴン市では、1951年にキリスト教団体によって高齢者のための施設が設立され、その後、本件事業の被供与団体である「レディース・オブ・チャリティ-ソルソゴン・ユニット」に運営が引き継がれました。しかし、築20年以上が経過した同施設は老朽化しており、特に雨期になると雨漏りによって床が滑りやすくなるため、高齢者が安全に生活するには適さない状況となりました。そのため、施設は、市や町からの新たな高齢者の受け入れ要請に応じることができなくなりました。

 

本件事業では、「レディース・オブ・チャリティ-ソルソゴン・ユニット」の運営する高齢者施設の受け入れ能力向上のため、男性用宿舎の建設と女性用宿舎の改修を行います。本件事業の実施によって、約30名の高齢者が施設での安全で快適な生活を送ることができるようになります。

(了)

 

(c) Embassy of Japan in the Philippines