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平成22年07月22日

草の根・人間の安全保障無償資金協力

カルバヨグ市における女性のための福祉施設建設計画

引渡式

 

 

 

7月21日、磯俣秋男在フィリピン大使館公使は、サマール州カルバヨグ市において、草の根・人間の安全保障無償資金協力「カルバヨグ市における女性のための福祉施設建設計画」の施設引渡式に出席しました。式典には、カルバヨグ市のロランド・アキノ市長、セネン・サルミエント下院議員、本件事業の被供与団体である西サマール開発財団のソコロ・ボホール議長らも出席しました。

本件事業の供与額は、 96 , 603 米ドル(約995万円)です。

 

(案件概要)

2007年の比国社会福祉開発省( DSWD )の統計によると、性的・身体的な暴力の被害に遭い同省に保護された女性は全国で1,794名に上っています。そのうち、サマール地域では108件の被害が報告されており、また同地域の前年比増加率は 22 %と全国平均( 1 %)を大きく上回っていることから、この地域における女性を取り巻く環境が厳しい状況であることがわかります。

 

本件事業を実施するサマール州のカルバヨグ市においても、 家庭内暴力や強姦といった 事例が年々増加傾向にあります。しかし、同市では被害にあった女性を保護し、さらには社会復帰を促すための持続的かつ包括的な支援を実施する施設が不足しており、女性を対象とした社会福祉支援の拡充が喫緊の課題となっていました。

 

本件事業では、 西サマール開発財団を通じて女性のための社会福祉施設の建設を行いました。同施設において、 暴力の被害に遭っている女性たちが、年間60名程度、 適切な保護、カウンセリングを受けられるようになり、また女性たちが社会的経済的に自立できるようにするため、生計向上のための研修も行われています。

 

 

(c) Embassy of Japan in the Philippines