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平成22年08月19日

草の根・人間の安全保障無償資金協力

ミンダナオ島北コタバト州リブンガン・トレータ小学校・中等学校校舎整備計画

引渡式

 

 

 

 

8月19日、卜部敏直駐フィリピン大使は、ミンダナオ島北コタバト州ピグカワヤン町において、草の根・人間の安全保障無償資金協力「 ミンダナオ島北コタバト州リブンガン・トレータ小学校・中等学校校舎整備計画 」の施設引渡式に出席しました。式典には、ピグカワヤン町のロベルト・ブラセ町長、バンサモロ開発庁(BDA)のモハマド・ヤコブ事務局長、事業の実施団体であるNGO「ムスリム宗教青年組織」のジョニー・バラワグ代表らも出席しました。

本件事業の供与額は、 181,124 米ドル(約1,860万円)です。

 

(案件概要)

本件の事業サイトである、北コタバト州リブンガン・トレータ村は、国内避難民の避難センターとして指定されており、近隣の地域から国内避難民が流入しています。2010年7月下旬の比政府及びMILFの軍事活動停止発表以降は、ミンダナオ中部での紛争は小康状態となり、徐々に国内避難民の帰還は進みつつありますが、依然として多くの避難民が避難所での生活を余儀なくされています。そのため、リブンガン・トレータ小中学校は当該地域のみならず、周辺地域の住民にとっても教育の機会を得られる貴重な施設となっています。

 

一方、リブンガン・トレータ小中学校は老朽化が激しく、雨期には雨が教室に入り込む等学習環境は劣悪でした。また、1クラス当たりの生徒数が80~90名に達し、フィリピン教育省の基準である50名を大きく上回り、混雑した状況となっていました。

 

 本件事業では、リブンガン・トレータ小学校において、8教室の建設及び3教室の修復を実施しました。また、リブンガン・トレータ中等学校においても、4教室の校舎を建設しました。また、小学校に400個、中等学校に200個の机付き椅子を供与しました。これによって、同校に通う生徒の学習環境が改善することが期待されます。

 

本件事業は、ミンダナオの平和と安定に資する日本の支援を総称する「J-BIRD( Japan Bangsamoro Initiatives for Reconstruction and Development )」の一環として実施されたものです。2006年のJ-BIRD立ち上げ以来、日本はミンダナオの紛争影響地域において、草の根無償を集中的に実施しており、2010年度までに計50件(約380万ドル)の事業を支援しています。

 

 

 

(c) Embassy of Japan in the Philippines