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平成23年11月08日

草の根・人間の安全保障無償資金協力

北ミンダナオ医療センターにおける人工呼吸器整備計画

贈与契約署名式

 

 

11月8日、卜部敏直駐フィリピン大使は、日本大使館において、被供与団体である「 北ミンダナオ医療センター 」の ホセ・カバサガン・チャン院長 との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。

資金供与額は、 112,869米ドル(約1,000万円) です。

 

(案件概要)

北ミンダナオ医療センターは、1918年の設立時から徐々に規模を拡大して、1995年にリージョン10(北部ミンダナオ地域)唯一の、医療関係者の教育・訓練も実施できる総合病院(300床規模)となりました。同センターの患者の多くは貧困層に属しており、州庁舎敷地内という立地の良さのため、同センターには近隣州からも患者が訪れ、近年の受け入れ患者数は年間8万人を超えています。

 

総合病院である同センターでは、肺炎患者の治療等、人工呼吸が必要となる場合が多いものの、機械式の人工呼吸器を有していないため、人工呼吸が必要な患者には「アンビューバッグ」と呼ばれる機材を用いてスタッフが手動で対応せざるを得なくなっています。こうした状況にも関わらず、同センターも他の公立病院と同様、予算不足のため必要な医療機材を整備することが難しい状況です。

 

 本件事業では、北ミンダナオ医療センターの患者受け入れを促進するため、同センターに4台の人工呼吸器を整備します。これによって、年間500-600名程度の患者が人工呼吸器を使用した治療を受けることができるようになります。

 

このような貧困層の福祉向上に資する支援を含む草の根・人間の安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計453件の事業を実施してきています。本件事業は我が国とフィリピンとの間の戦略的パートナーシップを更に強化することにも資するものです。

 

 

 

(c) Embassy of Japan in the Philippines