

11月18日、卜部敏直駐フィリピン大使は、マスバテ州ミラグロス町のナティビダッド・マグバロン町長及びアグサン・デル・スル州タラコゴン町タラコゴン中央小学校のジョバニ・ベベロ校長との間で、校舎整備を行う草の根無償案件の贈与契約に署名しました。
マスバテ州、アグサン・デル・スル州とも、過去10年間にわたって、 フィリピンで最も貧しい10州に含まれ、2009年の統計では貧困率がそれぞれ42.5%、51.2%に上っています。そのため、両州とも教育を始めとする社会サービスを適切に実施するための資金が不足しています。今回の無償資金供与を通じて、両州で校舎整備を行い、学習環境改善を図ります。それぞれの 案件の概要は以下1.及び2.のとおりです。
本件事業のような貧困層の福祉向上に資する支援を含む草の根・人間の安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計453件の事業を実施してきています。本件事業は我が国とフィリピンとの間の戦略的パートナーシップを更に強化することにも資するものです。
1.「 ジョンミラー及びマグサランギ小学校における校舎建設・改修計画 」
マスバテ州ミラグロス町のジョンミラー小学校及びマグサランギ小学校において、それぞれ4教室、3教室を新規に建設します。また、生徒用の机付き椅子、教室用机・椅子、黒板を整備します。ミラグロス町も町政府の予算により、それぞれの小学校で2教室、5教室の改修を行います。資金供与額は、 113,190米ドル(約1千万円)です。
2.「タラコゴン中央小学校における6教室建設計画」
アグサン・デル・スル州タラコゴン町のタラコゴン中央小学校において、6教室を新規に建設します。 また、生徒用の机付き椅子、教室用机・椅子、黒板を整備します。 資金供与額は、98,211米ドル(約870万円)です。
( 了 )