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平成24年07月26日

 

草の根・人間の安全保障無償資金協力

マリア・クララ中等学校における校舎建設計画

引渡式

 

 

 

 

 

 

 

 

7月25日、卜部敏直駐フィリピン国大使は、マニラ首都圏 カロオカン市 において、草の根・人間の安全保障無償資金協力「 マリア・クララ中等学校における校舎建設計画 」の施設引渡式に出席しました。フィリピン側からは、アルミン・ルイストロ教育大臣、メアリー・カハヨン下院議員、カロオカン市のエンリコ・エチベッリ市長およびリコジャッジ市議会議員、コラソン・ゴンザレス教育省学校担当局長、マリア・クララ中等学校のイメルダ・カロ校長、保護者会及び生徒の代表者が出席しました。

本件事業の供与額は、 208,219 米ドル(約1,950万円)です。

 

 なお、7月30日には、日本政府による交流プログラムJENESYS(21世紀青少年大交流計画)の一環としてフィリピンを訪問中の奈良県立二階堂高等学校の11名(生徒10名・引率教員1名)がマリア・クララ中等学校を訪問し、交流を行う予定です。

 

(案件概要)

マニラ首都圏のカロオカン市に位置するマリア・クララ中等学校は、2000年にカロオカン国立中等学校の分校として設立された公立中等学校の一つです(2004年に右国立中等学校から分離)。同校は15の教室を有していますが、その設立以来、年率約8%の割合で生徒数が増加(現在の生徒数は約2,340名)しているため、教室不足に陥っています。そのため、同校では、所謂「2シフト制」(全生徒を午前と午後に分けて登校させる方法。シフトを導入しない場合と比べて、1生徒当たりの授業時間数が短くなる。)を導入していますが、それでも1教室当たりの生徒数は約80名に上り、教室の混雑状況を解消できていません。また、現在マニラ首都圏では3つの公立中等学校で「3シフト制」が導入されており、マリア・クララ中等学校においても新たな教室を建設しなければ、近い将来「3シフト制」に移行せざるを得ない状況に陥る可能性が高く、1生徒当たりの授業時間数がさらに短くなると危惧されています。

 

本件事業では、1校舎10教室を建設し、また生徒用机付き椅子500台及び教員用机・椅子10セットを供与します。本件事業の実施により、マリア・クララ中等学校は、当面の間、「3シフト制」への移行を回避することができ、また、1教室当たりの生徒数が50名程度に減少することから、学習環境の改善が期待されます。