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平成25年5月30日

 

草の根・人間の安全保障無償資金協力

「マギンダナオ州カブンタラン町ガンバー小学校における教室整備計画」

贈与契約署名式

 

 

                           

6月13日、卜部敏直駐フィリピン大使は、日本大使館において、被供与団体であるカブンタラン町の町長との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。 資金供与額は、119,975米ドル(約980万円) です。

 

(案件概要)

 

ガンバー小学校の所在する地域は、ミンダナオ反政府勢力MILFとフィリピン政府との衝突の舞台となってきた歴史があり、1974年には紛争により同校の全ての教室が焼失しました。後に簡素な現在の教室を再建したものの、2000年にはMILF(モロ・イスラム解放戦線)とフィリピン政府軍との激しい戦闘に巻き込まれて休校に追い込まれ、2005年には治安状況の回復により、住民の一部が戻り授業を再開しました。2009年にはリド(氏族間の争い)により一時的に閉鎖に追い込まれましたが、住民の回帰にともない、2011年には、授業も平常化しました。

 

現存する教室は設置から38年が経過して全て老朽化が激しく、机や椅子といった備品も不足していることから、ガンバー小学校の教育環境は、教室の数と質の両面において極めて劣悪な状況にあり、同状況の改善は喫緊の課題となっていました。

 

本案件では、新たに6教室を整備して、6年生までを1学年1教室で学べるようにします。このような教育環境の向上を通じて、本件事業が紛争の影響を受けた人々の生活を改善することが期待されます。

 

本件事業は、我が国によるミンダナオの和平と復興に資する支援(J-BIRD)の一環です。2006年の立ち上げ以来、J-BIRD案件として実施を決定した草の根・人間の安全保障無償資金協力は67件にのぼり、その総額は約577万米ドル(約2億9000万ペソ)となっています。  

 

( 了 )