3月20日、卜部敏直駐フィリピン大使は、マニラ首都圏において、被供与団体である「ダバオ・オリエンタル・バンサモロ女性機構」のタンダロン代表との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。
資金供与額は、108,932米ドル(約8,932,424円)です。
(案件概要)
ダバオ・オリエンタル州ルポン町のムスリムは、その大部分が貧困に苦しんでおり、その要因の一つとして、女性の社会参加は同地域の社会的規範に反するとの意識が社会に根付いているという歴史的背景が挙げられます。
本件事業の被供与団体は、バンサモロにおける女性の能力開発と社会参加を推進し、さらにはバンサモロの経済的発展や同地域の貧困の解消にも繋げていくことを目的として活動しています。
同団体を通して同町に、女性のための訓練施設1棟と、訓練に必要な機材・備品を整備することにより、州内のバンサモロ女性約2,000人が、社会参加に必要な基本的な知識と職能を身につけ、女性の社会参加促進が見込まれます。
本件事業は、我が国によるミンダナオの和平と復興に資する支援(J-BIRD)の一環です。2006年のJ-BIRD立ち上げ以来、 J-BIRD 案件として実施を決定した草の根・人間の安全保障無償資金協力は75件にのぼり、その総額は約680万米ドル(約3億ペソ)となっています。