3月26日、卜部敏直駐フィリピン大使は、日本大使館において、被供与団体である「タグビララン市中央特別教育センター」のドゥガング校長との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。
資金供与額は、99,927ドル(8,194,014円)です。
(案件概要)
タグビララン市中央特別教育センターは、ボホール州において公立特別教育センターの認定を受けた唯一の学校です。同センターでは、教育のみならず、就職や社会生活が困難な障害者への支援のため、調理や裁縫等の職業技能訓練も行っています。現在、同センターが自ら有している教室は6教室だけであるため、隣接する2学校から10教室を借りているのが現状です。
近年、同センターへの入学者数が増えており、さらに来年からは間借りしている教室のうち少なくとも4教室が使えなくなることから、早急に不足分の教室を補う必要があります。
本件事業では、既存教室を調理や裁縫等の職業技能訓練のために部屋に改装するとともに、新規に5教室を整備し、それぞれに黒板や机・椅子を整備することで、障害者生徒239名(障害者以外を含めると454名)に教育および職業技能訓練のための適切な環境を提供します。また、環境の不備を理由として同センターに通っていなかったボホール在住の障害者が、本件実施を機に同センターを利用するようになることも期待されます。
草の根・人間の安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、約500件の事業を実施してきています。こうした草の根レベルの支援についても我が国は従来より積極的に取り組んできており、本件事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。