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平成27年09月07日

 

ミンダナオ和平に関する草の根・人間の安全保障無償資金協力

「バンサモロのための研修施設整備計画」

引渡式  


 

整備されたバンサモロ開発庁の研修所

除幕式

整備された研修所で行われた研修の様子

式典出席者

9月4日、原外務省国別開発協力第一課長及び当館内田経済公使は、ミンダナオ島マギンダナオ州コタバト市において、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「バンサモロのための研修施設整備計画」の引渡式に出席いたしました。同式典には、被供与団体であるバンサモロ開発庁のディパトゥアン議長を始めとして、アンダン・コタバト副市長、シェイク国際監視団長などの関係者が出席しました。

 

本件事業は、J-BIRD(注)の一環として、バンサモロのための人材・能力開発研修機関であるバンサモロ開発庁の研修施設を整備するものであり、2012年度に当館より121,917米ドル(約1,500万円)が供与されました。効率的で質の高い研修を継続して実施できるよう、施設には約50名を収容可能な宿泊施設を備え、研修に必要な備品も整備されました。当館は、この施設で行われる能力向上研修の実施により、毎年約1150名が裨益し、バンサモロの人々が生活の安定と安全を実現する能力を構築することを期待しています。また、このプロジェクトが日本とフィリピンの人々の友好関係を密にするだけでなく、日本とフィリピンの戦略的パートナーの強化につながることを願っています。

 

なお、草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは、1989年から現在に至るまでの間に、計512件の事業を実施いたしました。

 

(注)我が国は、2006年よりミンダナオ和平支援案件をJ-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称し、元紛争地域に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力など経済協力プロジェクトを集中的に実施しており、その総額はこれまで150億円以上になります。本年6月には、アキノ大統領の国賓訪日の際の日比首脳会談において、安倍総理大臣は、ミンダナオの永続的な和平について、フィリピンの取組への支持を表明するとともに、我が国は新自治政府設立を念頭にJ-BIRDⅡの支援を進める旨述べました。J-BIRDⅡとは、バンサモロ地域の経済的自立の確保に一層焦点を当ててJ-BIRDを新たなフェーズで進めるものです。

 

 

(了)