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平成27年03月24日

 

草の根・人間の安全保障無償資金協力
「北コタバト州アラマダ町におけるマングリックモット中等学校教室整備計画」

贈与契約署名式

 

 

 

 

 

3月24日、石川和秀駐フィリピン大使は、マニラ首都圏のホテルにおいて、被供与団体である北コタバト州アラマダ町の町長(Ms.Virginia Concepcion) との間で、標記案件に係る贈与契約に署名しました。 資金供与額は、99,803米ドル(約1,000万円)です。

 

(案件概要)

本案件では、アラマダ町のマングリックモット中等学校に対して、1校舎4教室の建設と併せて、教師用机・椅子4セット及び生徒用机付椅子164脚を整備します。この事業を通じて、適切な学習環境が改善されることで、同学校の生徒232名が裨益します。   

 

本事業対象となるマングリックモット中等学校は、2011年にニカアン中等学校の分校として、マングリックモット小学校から教室を借りて生徒を受け入れたのが始まりであり、2012年に独立した学校となりました。マングリックモット小学校から借用している教室に加え、2013年には、保護者と教員の資金援助によって2教室分の仮設教室が建設されました。また、2014年には、新カリキュラム導入に備えて、11年生及び12年生のための職業教育訓練用の2教室が教育省によって整備されました。この度の草の根無償資金協力では、既存の仮設教室と小学校から借用している教室の代替として、1校舎4教室を建設します。

 

(被供与団体概要)

北コタバト州のアラマダ町には、およそ5万8千人が暮らしています。町民の多くは、トウモロコシ、米、バナナ、パーム油、ゴムの木の生産を主な生計手段としており、2009年の統計によると同町の貧困率は44.6%です。このような状況の改善を図り、2011年には草の根無償資金協力として、同町の農業組合に対し、農業収穫後処理施設の建設及び農業機材の整備を実施しました。資金供与額はおよそ1000万円であり、この事業を通して、農家の生産性と生計が向上した経緯があります。

(草の根・人間安全保障無償資金協力)

草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計507件の事業を実施してきています。こうした草の根レベルの支援についても我が国は従来より積極的に取り組んでおり、本件事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。