3月8日から10日,現地メディア向けODAプレスツアーを実施し,当地の新聞4社4名のジャーナリストが参加しました。このプレスツアーは,日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに,フィリピンの政府関係者,知識層およびフィリピン国民への情報発信を強化するためのものです。
プレス一行は、マニラ、セブ及びボホールを訪れ、「次世代航空保安システム整備事業(New CNS/ATM)」、「第2マクタン橋(Ⅱ)及びメトロセブ道路整備事業」、「メトロセブ持続可能な環境都市構築のためのロードマップ策定支援調査」及び「新ボホール空港建設及び持続可能型環境保全事業」の視察を行いました。
これまでの我が国によるインフラ開発支援と、我が国の
「質の高いインフラパートナーシップ」についての説明を聞く記者 |
「次世代航空保安システム整備事業(New CNS/ATM)」
現在実施中の本事業は、衛星を主体とした航空管制施設をフィリピン全土に整備するものです。本事業の中核となる、マニラ国際空港付近に建設中の航空管制センターを視察しました。視察には、アバヤ運輸通信大臣と石川大使も参加し、日本の支援によりフィリピンの航空システムの安全性・信頼性・効率性が向上することなどが説明されました。視察後、参加した記者とアバヤ大臣が活発に意見を交わしました。
「第2マクタン橋(Ⅱ)及びメトロセブ道路整備事業」
フィリピン公共事業道路省関係者から、我が国が支援したセブ州における道路整備について説明があり、その後セブ国際空港があるマクタン島とセブ島をつなぐ第2マクタン橋を視察しました。
「メトロセブ持続可能な環境都市構築のためのロードマップ策定支援調査」
この調査では、セブ州や、地元自治体、政府出先機関、民間等で構成される「メトロセブ開発調整委員会(MCDCB)」との協働により、ロードマップを策定しました。
今回は、MCDCBの理事会に特別に出席する機会を得られ、セブ州知事、セブ市をはじめとした地元市長などから直接、ロードマップ作成に至るまでの日本との協力の過程や、ロードマップに沿った今後の事業展開について説明を受けました。
「新ボホール空港建設及び持続可能型環境保全事業」
昨年建設が開始された新ボホール空港は、工事実施中の環境保全や、低エネルギー消費での運営を目指す「エコ・エアポート」をコンセプトとした事業です。
フィリピン運輸通信省関係者や工事関係者から、「エコ・エアポート」のポイントや、2017年12月開業に向け工事が順調に進んでいることが説明されました。その後、事業実施現場を視察しました。
プレスツアー後、各紙で我が国開発協力の取り組みが報道され、特にアバヤ運輸通信大臣も参加した航空保安システム整備事業については、大臣のコメントもあわせて報じられました。多くの国民が目にするフィリピン国内の主要な新聞各紙で開発協力事業が取り上げられることで、我が国開発協力事業へのフィリピン国民の理解もより一層深まったと考えられます。
関連リンク(外部サイト)
CAAP soon to adopt satellite-based air traffic management : INTERAKSYON ウェブ掲載
(邦訳:民間航空庁、衛星による航空管制をまもなく導入)
http://interaksyon.com/article/124981/caap-soon-to-adopt-satellite-based-air-traffic-management
New air traffic controls on track : The New Standard紙掲載
(邦訳:新航空管制システムを整備中)
http://manilastandardtoday.com/mobile/article/201255
P7-billion Bohol International Airport in Panglao to open by 2017 : MANILA BULLETIN紙掲載
(邦訳:70億ペソのボホール国際空港、2017年までに開業へ)
http://www.mb.com.ph/p7-billion-bohol-international-airport-in-panglao-to-open-by-2017/
ROW acquisition for proposed New Bohol Airport 98% done : Business Mirror紙掲載
(邦訳:新ボホール空港の土地取得、98%完了)
http://www.businessmirror.com.ph/row-acquisition-for-proposed-new-bohol-airport-98-done/