-我が国の対フィリピン ODA

人間の安全保障基金案件(フィリピン)

 

(1)案件の名称

    (和名)カピス州における地域に根差した包括的リプロダクティブ・ヘルス/家族計画プロジェク
    ト(英語名)Integrated Community-Based Reproductive Health/Family Planning
    Project in the Province of Capiz

    (*人間の安全保障基金については、http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hs/index.html
    参照。)

     

(2)概要

(a)支援金額;452,038US$

(b) 実施主体

  • 執行機関;UNFPAフィリピン事務所
  • 実施機関;
  • カピス州政府
  • (財)ジョイセフ(家族計画国際協力財団(JOICFP:Japanese Organization for International Cooperation in Family Planning))

(c) 承認日;2000.8

(d)支援期間;2000.10~2004.9

(e)支援目的;

フィリピン・カピス州の8つの町を対象(対象人数約28万人)に、地域に
根ざした(community-based)リプロダクティブ・ヘルス(以下「RH」)
教育とサービス提供によって、地域住民のRH向上のための技術支
援を行ったもの。
1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)の行動計画で提唱された
包括的なRHの推進を目指し、草の根レベルにおけるRHサービスの
質の向上、男性の参加、十代の青少年への思春期保健の推進等が
世界各国で図られている。このプロジェクトは、その流れに沿う形で進
められている。なお、カピス州は、UNFPAの第5次国別計画支援対象
地域の一つである。

 

(3)支援の状況等

(a)主な活動内容;

  • 州政府・自治体・州保健局と協力し、RH関連施設の改善・充実
  • 地方自治体職員、サービス提供者等(草の根レベルのボランティアを含む)へ
    のRHに関するトレーニングを実施
  • 視聴覚教材の配布、トレーニング補助教材作成
  • 住民に 対するRH向上を目指した広報教育活動
  • プロジェクト運営委員会の設立、地域モニタリングの導入

(b)成果

  • 地方自治体、保健関係者の理解と協力が得られ、自治体の負担により、サー
    ビス提供施設の改善がみられた。
  • 保健サービス提供者に対する研修の結果、モデル地区の助産師全員が基本
    的なRHの情報とサービスを村の保健サービス施設で提供できるようになっ
    た。サービス提供者の8 割が能力を身につけた。
  • 地域住民のRHに関する知識向上が見られた。
  • 町・村レベルで地方自治体のRHプログラム運営実施能力が強化された。

< JOICFPからのコメント>
『 住民自身が主体として、地域全体でRHに関する意識を上げ、行動を変えていくこと』
を目指し、このプロジェクトでは地域の中でリーダーなる人たちの育成に力を入れてい
ます。研修を受けた保健スタッフ、保健ボランティア、男性、思春期の子どもを持つ
親、思春期の若者達のリーダー達が、自分達の仲間にRHに関する情報を伝え、どう
したら健康的にくらしていけるかを考える場を作り出します。また、プロジェクト終了後
もRH推進活動が地域の中で続いていくため、自治体を中心とした組織作りを進めて
います。

 

<写真説明(ユースキャンプ(2004)の様子)>

(1)概要;
5月20日~23日にかけて開催。思春期の若者に、性とリプロダクティブ・ヘルスに関し
て、学び、意見交換を行う機会を提供。総勢300名以上程の参加(若者、親等)が得ら
れた。

(2)参加者の声;
「社会の一員として、もっと責任をもって行動しなくてはいけない、という風に考えるよう
になりました。」(●16歳)

 

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