草の根・人間の安全保障無償資金協力ミンダナオ島マギンダナオ州パガルンガン町における教室整備計画(3事業)引渡式

2016/11/22
11月17日、ミンダナオ島マギンダナオ州パガルンガン町において、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された教室整備事業3案件の引渡式典が開催され、当館より渡邉卓弘書記官が出席しました。式典には、各事業被供与団体を始めとして、パガルンガン町関係者、ザンブロセ・ミンダナオ和平国際監視団団長、アンパトゥアン・教育省パガルンガン地域担当教育長及び学校関係者などが出席しました。

マギンダナオ州パガルンガン町は、過去の紛争において被害を受けた地域であり、更には、地理的に湿地帯に位置することから、雨期には洪水が多発し、幾度となく洪水の被害を被ってきました。このような状況から、同地域の学習環境は悪化し、木の柱とヤシの葉で造られた簡素な仮設教室や洪水等で激しく老朽化した教室で授業を行う学校が存在し、新たな教室整備が同町における喫緊の課題となっていました。

当館では、このような課題を解決すべく、J-BIRD(注)の一環として、下記のとおり同町の3つの小学校に対して教室整備事業を実施し、合計346,275米ドル(およそ3,500万円)を供与しました。

(1)ダタヤ小学校における校舎建設・改修計画(2012年)
本件事業では、比NGO団体Muslim Youth Religious Organization, Inc.を通じて、ダタヤ小学校に対し、1校舎6教室(トイレ付)及び生徒用机付き椅子550脚、黒板11枚、教員用机椅子11セットが当館事業により整備され、同時に比教育省により2教室、現地NGO団体Golden Instituteにより3教室が改修されました。
(2)バゴイゲッド小学校における教室整備計画(2013年)
本件事業では、比NGO団体Bangsamoro Development and Resource Center Inc.を通じて、バゴイゲッド小学校に対し、1校舎6教室(トイレ付)及び生徒用机付き椅子300脚、黒板6枚、教員用机椅子6セットが整備されました。
(3)サパカン小学校における教室整備計画(2014年)
本件事業では、パガルンガン町を通じて、1校舎6教室、生徒用机付き椅子300脚、黒板6枚が整備されました。

これらの事業を通じて、子供達が安心して通える学校が整備され、同地域の学習環境が改善しました。当館は、将来を担う子供達の教育環境を整えることは、ミンダナオ地域の和平に寄与すると考えています。

なお、草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは、1989年から現在に至るまでの間に、計519件の事業を実施いたしました。

(注)我が国は、2006年よりミンダナオ和平支援案件をJ-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称し、元紛争地域に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力など経済協力プロジェクトを集中的に実施しており、その総額はこれまで2億ドル以上になります。2015年6月には、アキノ前大統領の国賓訪日の際の日比首脳会談において、安倍総理大臣は、ミンダナオの永続的な和平について、フィリピンの取組への支持を表明するとともに、我が国は新自治政府設立を念頭にJ-BIRDIIの支援を進める旨述べました。J-BIRDIIとは、バンサモロ地域の経済的自立の確保に一層焦点を当ててJ-BIRDを新たなフェーズで進めるものです。