草の根・人間の安全保障無償資金協力『南コタバト州タンタガン町ドゥマダリッグ初等・中等学校教室整備計画』引渡式

2016/11/29
11月24日、ミンダナオ島南コタバト州タンタガン町において、草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「ドゥマダリッグ初等・中等学校教室整備計画」の引渡式が開催され、当館より榎書記官が出席しました。同式典には、南コタバト州政府よりアバンセ・フエンテス知事、デ・ヘスス副知事を始めとして、ゴンザレス・タンタガン副町長及びドゥマダリッグ初等・中等学校関係者などが出席しました。

ドゥマダリッグ初等・中等学校は、生徒数の増加に伴って深刻な教室不足に陥っていたことから、1教室内で2クラスの授業を実施したり、体育館を教室として利用したりするなどの対応を取らざるを得ず、生徒は劣悪な環境下での学習を余儀なくされていました。

本件は、J-BIRD(注)の一環として、ドゥマダリッグ初等・中等学校において3校舎6教室を新たに整備する事業であり、2014年度に日本大使館より南コタバト州政府に対して97,334米ドル(約950万円)が供与されました。新設された各教室には、教員用机・椅子及び生徒用机付き椅子とともにトイレが整備されました。この事業によって、教室不足の問題は解消され、同校に通う約700名の生徒に安全で快適な学習環境が提供されました。また、こうした将来を担う子供達の教育環境の整備は、ミンダナオ地域の和平にも貢献すると期待されます。

なお、草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは、1989年から現在に至るまでの間に、計519件の事業を実施しました。

注)我が国は、2006年よりミンダナオ和平支援案件をJ-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称し、元紛争地域に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力など経済協力プロジェクトを集中的に実施しており、その総額はこれまで2億ドル以上になります。2015年6月には、アキノ前大統領の国賓訪日の際の日比首脳会談において、安倍総理大臣は、ミンダナオの永続的な和平について、フィリピンの取組への支持を表明するとともに、我が国は新自治政府設立を念頭にJ-BIRDIIの支援を進める旨述べました。J-BIRDIIとは、バンサモロ地域の経済的自立の確保に一層焦点を当ててJ-BIRDを新たなフェーズで進めるものです。