草の根・人間の安全保障無償資金協力 「ミンドロ島における先住民族のための能力開発訓練施設整備計画」 引渡式

2017/8/22


8月15日、オリエンタル・ミンドロ州ナウハン町において、平成26年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「ミンドロ島における先住民族のための能力開発訓練施設整備計画」引渡式が開催されました。式典には、被供与団体であるNGOイラワンのアバディアーノ代表、ナウハン町よりデグズマン氏、ベンター国家先住民族委員会行政官、当館より小林書記官及び関係者が出席しました。
 
ミンドロ島東部のオリエンタル・ミンドロ州内にあるナウハン町の人口は約5000人であり、その98%はマンヤン族として知られる先住民族です。先住民族は山岳部に居住しており、地理的要因のため適正な教育を受けることができず、また、ビジネスの機会に乏しいことから、平均月収は1,000~2,000ペソと推計され、同町住民の多くが貧困状態にあります。 
 
本件事業は、マンヤン族を対象とする能力開発訓練施設を建設するものであり、2015年に日本大使館からNGOイラワンに対して87,081米ドル(約850万円)の資金を拠出しました。施設では、およそ3,800名のマンヤン族に対して、リーダーシップ育成、文化教育、農業の生産性向上等の研修が実施される見込みです。
 
本件事業により、マンヤン族の知識及び技術の向上が図られることで、マンヤン族の生計向上が見込まれると共に、同民族の文化及び環境の保全が期待されます。また、施設利用者の6割が女性であり、女性のエンパワーメントが促進されることも期待されます。
 
草の根・人間安全保障無償資金協力は「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計525件の事業を実施してきています。こうした草の根レベルの支援についても我が国は従来より積極的に取り組んでおり、本件事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。
(了)