平成29年 秋の外国人叙勲

11月3日,日本政府は,平成29年秋の外国人叙勲の受章者を発表しました。フィリピンにつきましては,ジョージ・S・K・ティ氏(85歳)に旭日重光章が,フィリップ・B・サンヴィクトレス氏(59歳)に旭日小綬章がそれぞれ授与されることになりました。

ジョージ・S・K・ティ氏は,1962年にメトロポリタン・バンク・アンド・トラスト(以下,メトロバンク)を創設し,当地最大の商業銀行の一つにまで成長させました。同行は,数多くの地方銀行を含む日系金融機関と業務提携を行うとともに,東京支店と大阪出張所を開設し,日本企業のフィリピンへの進出を支援してきました。

さらに,メトロバンクを中心とするメトロバンク・グループは,日本企業の合弁事業のパートナーとなることで,日本企業によるフィリピンでの事業展開を支援し,日本企業の現地への浸透に大きく貢献してきました。

また,ティ氏は,フィリピン社会の発展に貢献したいという高い志を持っており,メトロバンク財団の設立及び活動を通じて社会貢献を熱心に行うほか,日本企業と連携して,フィリピン人の人材育成も支援してきました。

このような現地日本企業の事業展開に対する支援,さらに,日比間の経済関係の促進に対する貢献が評価され,日本政府よりティ氏に旭日重光章が授与されることになりました。

フィリップ・B・サンヴィクトレス氏は,在フィリピン日本大使館の日本語講座を引き継いだ日本語センター財団に,1997年の設立当初から評議会員として従事し,2014年からは会長として同財団の運営に尽力されています。この間,日本語センターの拡充やフィリピン人日本語教師の指導スキルの向上など,日本語教育体制の充実を図ってきました。日本語センターの受講生からは日本語能力試験N1レベルが輩出されるなど,フィリピンにおける日本語教育機関の中核として日本語学習者のレベルの向上に大きく貢献しています。設立当初からこれまで,約21,000人が日本語センターで学び,近年のフィリピン人日本語学習者の増加にも大きく寄与しています。

また,サンヴィクトレス氏は元日本留学生であり,元日本留学者及び滞在者の会の会長を務めるとともに,様々な元日本留学生会から組織されるフィリピン元日本留学生連盟の会長を2014年から3年間務め,各日本留学生会の垣根を越えた交流促進に尽力しました。2016年の天皇,皇后両陛下のフィリピンご訪問では,元留学生・研修生との御懇談の案内役を務めるなど,同連盟会長として重責を果たされました。

このようにフィリピンにおける日本語教育の発展やフィリピン元日本留学生の結束の強化が評価され,日本政府よりサンヴィクトレス氏に旭日小綬章が授与されることになりました。