日・フィリピン「ヘルスケア分野における協力覚書」交換式

平成31年3月19日

  

  
   2月21日大阪で開催された日フィリピン経済協力インフラ合同委員会において,和泉内閣総理大臣補佐官,ドミンゲス・フィリピン財務大臣立会いの下,当館羽田大使とラウレル在京フィリピン大使との間で「日本とフィリピン共和国とのヘルスケア分野における協力覚書」の交換式が行われました(日本側署名者は,平井内閣官房健康・医療戦略担当大臣,根本厚生労働大臣,世耕経済産業大臣の合同署名,フィリピン側署名者はデュケ保健大臣)。

   本覚書は、「アジア健康構想」の下、フィリピン共和国と医療・保健分野における政策形成や人材育成に関する経験等を共有することにより,人々の健康な生活と経済成長が実現されるよう,相互互恵的な二国間協力関係を樹立するため,作成しています。

   ※「アジア健康構想」とは、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3であるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)達成への貢献も視野に、アジアにおける健康長寿社会の実現と持続可能な成長を目指し、日本が提唱しているイニシアチブである。具体的には、アジア諸国との相互互恵的な協力を通じ、医療・介護、ヘルスケアサービス、健康な生活を支えるサービスについて、自律的な産業を振興し、裾野の広い富士山型のヘルスケアをアジアで実現していくことを目指しております。

[協力分野]
(a) 具体的事業の推進
      i. 介護に関する基準の策定及び公的保健制度における介護サービスの実施を含む介護サービス等の産業の育成
      ii. 先進的な医療技術、医薬品及び医療機器の導入
(b) 基盤の構築
      i. 公的健康保険制度におけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現
      ii. ヘルスケア分野における情報通信技術に関する機関間協力の推進
(c) 人材開発
      i. 技能実習制度を通じた介護分野での人材育成
      ii. 医療関連従事者を含む医師及び公的保健従事者のための研修プログラムの展開
      iii. 独立行政法人制度を含む日本式の病院管理ノウハウの移転
      iv. 日フィリピン間の公的部門・民間部門におけるヘルスケアの知見の共有
      v. 災害への備え、対応及び評価活動における経験、成功事例及び技術的支援の共有
      vi. 医療廃棄物管理に関する知見及び経験の共有
(d) 本覚書の下で想定される協力を促進するための相互に決定したその他の分野

[参考:内閣官房 健康・医療戦略室]
フィリピンヘルスケア分野における協力覚書への署名・交換について