草の根・人間の安全保障無償資金協力 「マニラ首都圏カローカン市グレースパーク診療所整備計画」引渡式
令和7年3月10日

3月10日、マニラ首都圏カロ―カン市において、令和3年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「マニラ首都圏カローカン市グレースパーク診療所整備計画」の引渡式が開催され、当館より松重友彬二等書記官が出席しました。また同式典には、カリーナ・テ・リムシコ・カロ―カン副市長及び同市保健局関係者が出席しました。

グレースパーク診療所は1956年設立以来、産前産後母子ケア、ワクチン接種、低難度手術、歯科治療、結核治療、保健教育、疫学調査など多岐にわたる地域保健医療サービスを提供してきましたが、建物の老朽化が激しく、大雨が降ると水漏れや浸水が生じ、衛生面や安全面において使用に耐えない状況にありました。
本事業では120,477米ドル(約1,301万円)注1をカロ―カン市に供与し、グレースパーク診療所の建て替えを行いました。これにより、対象地域に住む約9,600人(年間のべ利用者数)の患者が安全かつ衛生的な環境下で質の高い医療サービスを受けられるようになります。
「人間の安全保障」の理念に基づき1989年に開始された草の根・人間安全保障無償資金協力において、我が国はフィリピンのトップドナーとして、現在まで計567件の事業を実施してきています。我が国はこうした草の根レベルの支援についても従来積極的に取り組んでおり、本事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。
注1)1米ドル=108円(令和3年度支出官レート)