円借款「気候変動対策プログラム及びユニバーサル・ヘルス・ケア構築プログラム」及び「ダバオ市バイパス建設計画(第三期)他2件」交換公文の署名

令和7年3月21日
3月21日、遠藤大使は、マナロ外務大臣との間で、円借款「気候変動対策プログラム及びユニバーサル・ヘルス・ケア構築プログラム」及び「ダバオ市バイパス建設計画(第三期)他2件」の供与に関する計2件の交換公文に署名しました。
 
気候変動対策プログラムについては、アジア開発銀行(ADB)、フランス開発庁(AFD)と協力し、気候変動に適応した農業・森林管理等による気候変動に影響に対する強じん性の強化や、気候変動を緩和するための再エネ導入、エネルギー効率等の低炭素社会の実現に向けた実施能力の強化を図ります。
 
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ構築プログラムについては、ADB等と協調し、フィリピンにおいて質の高い保健医療サービスの持続的な提供が可能となるよう、優先順位の高い政策の実行を支援することによって、保健財政や保健医療サービスの提供能力の強化を図ります。
 
ダバオ市バイパス建設計画(第三期)については、南・中央区間(2015年8月署名)、第二期(2020年6月署名)に引き続き、本計画の実施のためにフィリピン政府に供与するものです。本計画は、フィリピン南部のミンダナオ島に位置するダバオ市において、市の南端部から中央部にかけてバイパス道路を建設することにより、増加する交通量への対応及び市内の交通渋滞の改善、並びに同市を核とするミンダナオ島最大の経済圏内の物流改善を図り、同島の経済発展に寄与します。
 
パッシグ・マリキナ川河川改修計画(フェーズIV)(第二期)については、 第一期(2018年11月署名)に引き続き、本計画の実施のためにフィリピン政府に供与するものです。本計画は、マニラ首都圏を流れるパッシグ・マリキナ川の河川改修および可動堰の建設等を実施することにより、マニラ首都圏中心部の洪水被害の軽減を図り、同地域の災害脆弱性の克服および生活・生産基盤の安定に寄与します。
 
カビテ州産業地域洪水リスク管理計画(第二期)については、第一期(2017年10月署名)に引き続き、本計画の実施のためにフィリピン政府に供与するものです。本計画は、マニラ首都圏南部で産業集積地となっているカビテ州において、分水路の建設および排水路・河川改修を実施することにより洪水被害の軽減を図り、同地域の持続的・安定的な経済発展に寄与します。

(参考)供与条件
事業計画名 供与限度額 利子率 償還期間
気候変動対策プログラム 350億円 年1.5% 15年

(5年の据置期間5年を含む。)
ユニバーサル・ヘルス・ケア構築プログラム 300億円 年1.5% 15年

(5年の据置期間を含む。)
ダバオ市バイパス建設計画(第三期) 463.38億円 年0.65%

(コンサルティングサービスは年0.55%)
40年

(10年の据置期間を含む。)
パッシグ・マリキナ川河川改修計画(フェーズIV)(第二期) 457.59億円 年0.65%

(コンサルティングサービスは年0.55%)
40年

(10年の据置期間を含む。)
カビテ州産業地域洪水リスク管理計画(第二期) 144.83億円 年2.25%

(コンサルティングサービスは年0.55%)
30年

(10年の据置期間を含む。)