JICA海外協力隊60周年記念行事の開催
令和7年8月28日

8月28日、在フィリピン日本国大使館は国際協力機構(JICA)マニラ事務所と共催で、大使公邸において、JICA海外協力隊60周年記念行事を開催しました。本行事は、60年にわたるJICA海外協力隊のボランティア活動と日比間の開発協力、そして両国間の友好関係を祝うものです。

同行事には、主催者としての遠藤和也駐フィリピン日本大使、馬場隆JICAフィリピン事務所長のほか、JICA議連の小渕優子会長、竹内譲顧問、金子恵美副会長、江島潔幹事、中谷真一事務局長、鈴木貴子事務局長代理、櫻井周事務局次長が出席しました。また、フアン・ミゲル・スビリ上院議員(フィリピン日本議員連盟会長)、ツヨシ・アントニー・ホリバタ下院議員、カルロ・ベルナルド・アバド・サントス経済企画開発省次官をはじめ、フィリピン政府関係者、海外協力隊員のOB・OG、フィリピン各地のローカルパートナー団体など多数の方々が参加しました。
1965年の発足以来、JICA海外協力隊事業は世界約99カ国に5万7千人以上のボランティアを派遣し、その貢献は高く評価されています。フィリピンは、1966年の最初の派遣以来、長年にわたりJICA海外協力隊と深い協力関係を築いてきました。これまでに、1,700人以上の隊員がフィリピン各地の地域開発に尽力してきました。

小渕JICA議連会長は祝辞の中で、地域社会と「ともに考え」「ともに働く」姿勢で「草の根外交官」として住民の皆さんとの相互理解を深めてきたJICA海外協力隊員と、温かく迎え入れてくれるフィリピンの方々に、敬意と感謝を示した上で、隊員一人一人の熱意ある活動の積み重ねと、フィリピン始め受入国での友好・協力関係を基礎として、隊員が活動の中で培った課題解決力を活かしていくことが、今日の複雑な国際環境の中で新たな時代を切り拓く社会の力になっていくと信じており、引き続きJICA海外協力隊を応援していく旨を強調しました。
ズビリ上院議員は祝辞の中で、JICA海外協力隊員が、人対人の面で日本とフィリピンの友好関係を支えてきたことを賞賛するとともに、彼らは日本からのたゆまぬ支援と援助の象徴であり、彼らのボランティア精神に日本人の精神の真髄を感じたと述べ、これまでの協力隊の多大な貢献に感謝を示しました。加えて、今後の日本とフィリピンの間のより強固な関係構築に向けて、JICA海外協力隊事業の更なる発展を祈念すると述べました。
JICA海外協力隊員を代表して、山本士恩隊員から、今回の協力隊派遣が初めての海外経験であったこと、派遣後に地域の方々との間に育まれた絆、派遣地域に貢献する姿をメディアを通して知った家族に誇りに思ってもらえたこと等について報告しました。式典の最後には、山本隊員の指揮の下、式典参加者全員と声を合わせて、「マブハイフィリピン、マブハイジャパン、サマサマサキナブカサン(日本万歳、フィリピン万歳、ともに未来へ)」と合唱し、60年にわたる隊員の活動を讃えるとともに、今後もさらに日比関係を強化していくことを確認しました。