天皇誕生日に際しての越川大使メッセージ
令和3年2月23日
本日は、天皇陛下の61歳のお誕生日を祝福する日にあたります。祝賀レセプションにつきましては、残念ながら、新型コロナウイルス感染症による影響により、本年は開催しないこととなりました。
始めに、陛下が新年のビデオメッセージにおいて述べられたお言葉の一部をフィリピンの皆様にご紹介したいと思います。「私たち人類は、これまで幾度も恐ろしい疫病や大きな自然災害に見舞われてきました。しかし、その度に、団結力と忍耐をもって、それらの試練を乗り越えてきたものと思います。今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い,支え合いながら,進んで行くことを心から願っています。」
現在、日本とフィリピンは二国間の歴史の中で最高の関係を享受しています。
多くの困難を乗り越えることにより、相互理解と信頼の関係を築き上げてきました。ドゥテルテ大統領はこの関係を「兄弟よりも近い友人」と描写しています。両国は、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有し、国際法の下の平和と秩序の維持が最も基本的な国際規範であるとの共通の立場を持っています。日本は、そのような価値と立場を共有する同じ考えの国々と、「自由で開かれたインド太平洋」を実現することを目指しています。力を持つ国が他の国を圧倒し、意見を押し通そうとする世界はこれまで長い間かけて築かれた国際秩序とは相容れないものです。
本年、両国は、日比国交正常化65周年、そして戦略的パートナーシップ10周年を迎えます。両国間の確固たる信頼関係は、外交的信頼、貿易・投資、経済協力、海上の法執行、防衛協力、文化交流、観光客の往来増加といった全ての分野において非常に深まっています。
昨年12月14日、菅総理はドゥテルテ大統領との最初の電話会談を行い、両国関係をこれまで以上に深め、強化することに同意しました。
日本は、本年1月にセブ総領事館を開設しました。ダバオ総領事館に続き、2番目の総領事館開設となります。これは、日本がフィリピンとの関係をさらに発展させていくとの強いメッセージでもあります。
私達は、現在予想より長きにわたる課題に直面しており、国民と政府ともになって、この感染症拡大を終結させるため一生懸命努力しています。この状況は、私に「鬼滅の刃」という日本で大人気のアニメを思い起こさせます。これは鬼と闘う竈炭次郎という主人公の物語ですが、そのテーマは家族愛、友情、そして困難に打ち勝つというものであります。主人公は、困難に直面する度、繰り返し、「負けるな。心を燃やせ」という言葉を思い出します。
我々は、今感染症拡大との闘いの中にいます。この主人公が、思いやりを持ち、友人と結束し、心を燃やしたように、私達もともに助け合い、一つになりましょう。
天皇陛下の御誕生日をフィリピンの人々とお祝いできることを嬉しく思います。また、天皇陛下とドゥテルテ大統領の健康および日本とフィリピンの末永い友情を心より祈念いたします。
始めに、陛下が新年のビデオメッセージにおいて述べられたお言葉の一部をフィリピンの皆様にご紹介したいと思います。「私たち人類は、これまで幾度も恐ろしい疫病や大きな自然災害に見舞われてきました。しかし、その度に、団結力と忍耐をもって、それらの試練を乗り越えてきたものと思います。今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い,支え合いながら,進んで行くことを心から願っています。」
現在、日本とフィリピンは二国間の歴史の中で最高の関係を享受しています。
多くの困難を乗り越えることにより、相互理解と信頼の関係を築き上げてきました。ドゥテルテ大統領はこの関係を「兄弟よりも近い友人」と描写しています。両国は、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有し、国際法の下の平和と秩序の維持が最も基本的な国際規範であるとの共通の立場を持っています。日本は、そのような価値と立場を共有する同じ考えの国々と、「自由で開かれたインド太平洋」を実現することを目指しています。力を持つ国が他の国を圧倒し、意見を押し通そうとする世界はこれまで長い間かけて築かれた国際秩序とは相容れないものです。
本年、両国は、日比国交正常化65周年、そして戦略的パートナーシップ10周年を迎えます。両国間の確固たる信頼関係は、外交的信頼、貿易・投資、経済協力、海上の法執行、防衛協力、文化交流、観光客の往来増加といった全ての分野において非常に深まっています。
昨年12月14日、菅総理はドゥテルテ大統領との最初の電話会談を行い、両国関係をこれまで以上に深め、強化することに同意しました。
日本は、本年1月にセブ総領事館を開設しました。ダバオ総領事館に続き、2番目の総領事館開設となります。これは、日本がフィリピンとの関係をさらに発展させていくとの強いメッセージでもあります。
私達は、現在予想より長きにわたる課題に直面しており、国民と政府ともになって、この感染症拡大を終結させるため一生懸命努力しています。この状況は、私に「鬼滅の刃」という日本で大人気のアニメを思い起こさせます。これは鬼と闘う竈炭次郎という主人公の物語ですが、そのテーマは家族愛、友情、そして困難に打ち勝つというものであります。主人公は、困難に直面する度、繰り返し、「負けるな。心を燃やせ」という言葉を思い出します。
我々は、今感染症拡大との闘いの中にいます。この主人公が、思いやりを持ち、友人と結束し、心を燃やしたように、私達もともに助け合い、一つになりましょう。
天皇陛下の御誕生日をフィリピンの人々とお祝いできることを嬉しく思います。また、天皇陛下とドゥテルテ大統領の健康および日本とフィリピンの末永い友情を心より祈念いたします。
駐フィリピン日本国大使
越川和彦
越川和彦