令和3年 秋の外国人叙勲
令和3年11月3日
2021年11月3日
在フィリピン日本大使館
在フィリピン日本大使館
11月3日、日本政府は、令和3年秋の外国人叙勲の受章者を発表しました。フィリピンにつきましては、ヴォルテル・T・ガズミン氏(77歳)に旭日重光章が、イネス・山之内・マリャリ氏(50歳)に旭日中綬章がそれぞれ授与されることになりました。
ヴォルテル・T・ガズミン氏は、平成22年から28年にかけて、国防大臣として日・フィリピン間の防衛分野における関係の深化に努め、現在活発に行われている二国間の防衛協力・交流の基盤を構築しました。ガズミン氏のリーダーシップの下、平成27年及び28年には、「日本国防衛省とフィリピン共和国国防省との間の防衛協力・交流に関する覚書」、「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とフィリピン共和国政府との間の協定」をそれぞれ締結し、日・フィリピン間の安全保障及び防衛協力を推進するとともに、現在の我が国の防衛能力の強化及び安全保障環境の改善に寄与しました。また、こうした取り組みは、我が国が重視するアジア太平洋地域及びそれを超えた地域の平和と安定に資しております。
このように日・フィリピン間の安全保障及び防衛分野における関係強化に貢献したことが評価され、日本政府からヴォルテル・T・ガズミン氏に対し旭日重光章が授与されることとなりました。
イネス・山之内・マリャリ氏は、平成13年にフィリピン日系人会国際学校の校長に就任、また、翌14年にミンダナオ国際大学設立に参加し、平成22年からは同大学学長を務めています。マリャリ氏のイニシアティブの下、これら教育機関においては、日本語を含む日本関連の課程が多数組み込まれており、同氏はこれまで日・フィリピン間の交流及び日本文化の普及を推進してきました。
また、日系三世であるイネス・山之内・マリャリ氏は、平成24年以降フィリピン全国の日系人を代表するフィリピン日系人連合会会長を務めており、日系人コミュニティの若い世代を担うリーダーの育成、日本人移住者等を称えるための「慰霊祭」定期開催、フィリピン残留日系人二世の就籍推進事業への支援といった諸活動を通じて、日系人の地位向上や日・フィリピン両国の交流に大きく貢献しました。
このように日本とフィリピンの相互理解の促進への寄与が評価され、日本政府からイネス・山之内・マリャリ氏に旭日中綬章が授与されることになりました。

