キリノ元大統領による恩赦発出70周年記念行事の開催

令和5年7月14日
 

 

2023年7月13日、日本大使館は、モンテンルパ市及びキリノ財団とともに、日本人戦犯への恩赦発出70周年を記念する一連の行事を開催しました。「未来への平和」と題した今回の行事は、1953年のエルピディオ・キリノ大統領(当時)による全ての日本人戦犯への恩赦の歴史的な意義や日・フィリピン関係強化における重要な役割を振り返るためのものです。

マニラ首都圏タギッグ市フォート・ボニファシオの英雄墓地にあるキリノ大統領の墓前では、花輪を捧げる式典が行われました。越川和彦駐フィリピン大使、優子夫人、モンテンルパ市のロザノ・ルフィーノ・ビアソン市長、キリノ財団のアレリ・アンジェラ・キリノ代表、ソコロ・アリシア・キリノ氏、またマニラ日本人会の高野誠司会長、フィリピン日本商工会議所の下田茂会頭らが献花しました。

 
 

  

モンテンルパ博物館で開催されたプログラムでは、越川大使がメッセージを述べ、キリノ大統領は、大戦時の悲劇的な家族の喪失やフィリピン国内からの批判にもかかわらず、恨みや報復よりも平和と許しの道を選んだ数多くの傑出したフィリピン人の一人であると述べました。また、加納美術振興財団の加納佳世子氏は、キリノ大統領と、日本軍戦犯の恩赦を同大統領に精力的に訴えた加納莞蕾氏(佳世子氏の父君)との交流について特別講演を行いました。プログラムの中では、モンテンルパ市のニュービリビッド刑務所敷地内の日本人墓地に奉納するために日本人学校の生徒が作成した千羽鶴が披露されました。