岸田総理メッセージ

令和5年8月16日
 日本国政府及び日本国民を代表し、フィリピンのカリラヤにおける日本人戦没者慰霊祭に際し、戦場に斃(たお)れた方々、戦乱の渦に巻き込まれ犠牲となられた方々、すべての御霊(みたま)の御前(おんまえ)にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます。

 本年、カリラヤの日本人戦没者慰霊碑は建立五十周年を迎えます。同碑の竣工式にはマルコス大統領の父君にあたる当時のフェルディナンド・マルコス大統領が出席され、「この碑を日比両国が尊敬しあう、永遠のシンボルとしたい」と発言されました。

 その後、日・フィリピン両国は、友好関係を大切に育み、両国国民の特別な友情と共通の価値観に立脚した「戦略的パートナーシップ」は「黄金時代」を迎えています。

 本年二月には、就任後初めて訪日されたマルコス大統領と意見交換を行う中で、私は、時代の要請と課題に共に取り組むため、両国が多面的な関係を更に進化させられることを改めて確信しました。

 マルコス大統領は日本のことを「繁栄の時でも、危機の時でも、大変信頼できる友人」と評されています。今後も、日・フィリピン関係のあらゆる側面において心と心の対話を通わせ、地域の平和と繁栄に向けて一層の協力に邁進する所存です。

 最後に、改めて日比両国の戦没者を悼むとともに、両国の平和と友好を祈念し、皆様の御健勝と御多幸をお祈り申し上げます。