フィリピンにおける海洋プラスチックごみ削減支援
令和5年9月15日



9月15日、二甁大輔経済公使は、「健康な海きれいな都市イニシアティブ(HOCCI)」のプロジェクト締め括りイベントに出席しました。
海洋プラスチックごみ汚染は環境や海洋生態系及び公衆衛生に多大な悪影響を及ぼすとして全世界的な関心が高まっています。フィリピンは東南アジアにおいてはゴミの回収率は高いものの、依然として世界で3番目の海洋ごみ排出国となっています。
HOCCIはUN-Habitatフィリピン事務所がフィリピン政府や地方自治体とともに実施する地域的なイニシアティブで、日本政府が3百万ドルを拠出し、2020年4月から2023年9月までの3年半の期間でカガヤンデオロ市、カラパン市、ダバオ市、レガスピ市、マニラ市、オルモック市の6市をパイロット都市として事業実施されました。本事業では主に、海洋ごみに係る国家計画に向けた地方自治体のガバナンス及び能力向上に向けた支援を行うとともに、海洋ごみ削減に向けた市町村の技術、制度の改善に向けた支援を実施しました。
この締め括りイベントでは本事業の各都市及びコミュニティが海洋ごみに係る国家計画の地域化を実施した上での成果・経験・教訓について議論が行われました。また、イベントではプラスチックごみ転用におけるデジタル変革や拡大生産者責任法の運用・実施などといった各都市の取組の紹介が行われました。
二甁公使はスピーチにおいて、本事業の実施により得られた成果や教訓が、コミュニティレベル、国内、更に国際間での海洋ごみ削減に向けた協働を促進することを期待すると述べました。