ボホールにおける台風オデットで被害を受けた農家・ 漁民への生計回復及び強靱化支援
令和6年3月21日




2024年3月19日、ボホール州ウバイ市において、台風レイ(フィリピン名オデット)で甚大な被害を受けた農家及び漁民の生計回復と強靱化のための日本政府による支援である農漁業資材の引渡式典が開催されました。
式典には立川淳平一等書記官、コンスタンティーノ・レイエス・ウバイ市長、フェルナンド・エスタビラ・プレシデントカルロスPガルシア市、ライオネル・ダバディー国連食糧農業機関(FAO)フィリピン事務所所長をはじめ、農業省職員、市町村職員および受益者等が出席しました。
2021年12月、台風オデットは特に農業分野に深刻な被害をもたらしました。FAOが行ったフィリピン中部ビサヤ諸島東部及びフィリピン南部ミンダナオ島の北東部カラガ地域における台風直後の査定では特にココナッツ生産に甚大な被害がありました。また、漁船や設備がひどく損傷し、漁民は漁に出ることができなくなりました。こうして台風は地域の食料安全保障に大きな影響を及ぼしました。
日本はこうした被害に常に支援を実施してきており、今回も2百万米ドルを拠出し、FAOと連携して、ボホール州、北スリガオ州及び南部レイテの農家・漁民の支援のためのプロジェクトを実施しました。


このプロジェクトの一環で、ウバイ市、マビニ市及びプレス・カルロス・P・ガルシア市において30機のポンプがコミュニティ組織に配布されました。これにより、農家はエルニーニョにより60%の降水量減を経験した農家に灌漑用水を供給できるようになります。また、ポンプの他にも過酷な気象条件への耐性を持つ地鶏であるボホール在来鶏、野菜種子一式、肥料、資料、ミルクフィッシュの稚魚、流し網等が供与されました。こうした物品の供与の他に、受益者は生計改善のトレーニングや気象情報システム・早期警報システムの運用トレーニングを受講しました。
日本政府は支援により台風被害から人々が立ち直ることを祈念します。