草の根・人間の安全保障無償資金協力 「ネグロス・オキシデンタル州イロッグ町におけるイロッグ初等学校整備計画」引渡式
2月4日、ネグロス・オキシデンタル州イロッグ町において、令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「ネグロス・オキシデンタル州イロッグ町においてイロッグ初等学校整備計画」の引渡式が開催され、当館より鈴木勇紀一等書記官が出席しました。また同式典には、ジョン・ポール・アルバレス・イロッグ町長及び同町関係者、並びにイロッグ初等学校関係者が出席しました。
イロッグ初等学校には、保有する教室の収容能力を超えた約1,000名の児童が在籍しており、学校行事を行う屋外ステージを教室として使用せざるを得ない状況にありました。加えて、一部の校舎は築45年以上が経過しており、床板の陥没や内壁・天井の崩落等が懸念され、老朽化した校舎の早急な建て替え及び収容能力の向上が喫緊の課題とされていました。
本事業では247,228米ドル(約2,670万円)(注1)をイロッグ町に供与し、1校舎2階建て6教室の建設を行いました。これにより、イロッグ初等学校に通う児童が安全かつ適切な環境下で学習することが可能となります。また、同校は災害時の緊急避難所に指定されているため、同校周辺に住む住民約40世帯、約200名の安全確保にも貢献します。
「人間の安全保障」の理念に基づき1989年に開始された草の根・人間安全保障無償資金協力において、我が国はフィリピンのトップドナーとして、令和7年2月4日現在まで計566件の事業を実施してきています。我が国はこうした草の根レベルの支援についても従来積極的に取り組んでおり、本事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。
注1)1ドル=108円(令和4年度支出官レート)