令和6年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「リサール州カインタ町障がい者生計改善のための機材整備計画」引渡式の実施
令和7年10月24日

10月23日、リサール州カインタ町において、令和6年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「リサール州カインタ町障がい者生計改善のための機材整備計画」の引渡式が開催され、当館より向川友理絵二等書記官が出席しました。同式典には、被供与団体である「タハナン・ワラン・ハグダナン」のフェリックス・ゴンザレス会長のほか、リサール州知事のニーナ・リッチ・イナレス氏, 国立障がい者協会(NCDA)企画官のバージニア・ラビーノ氏、セント・ドミンゴ地区長のジャニース・タクサグン・クリア氏が出席しました。

障がい者およびその家族への生計支援を担う現地NGO「タハナン・ワラン・ハグダナン」は、金属加工、木工加工、裁縫、及び包装作業の雇用機会を提供しています。しかし、使用されている機材の多くは型式が古く老朽化しているため、生産性が低い上に現代のニーズにあった繊細な加工や特殊な刺繍に対応できず、失注の要因となっていました。

本事業では、同団体に対し55,299米ドル(7,686,561円)(注1)を供与し、生計向上支援プログラム用の機材一式(7機種10台)を整備することにより、障がい者及びその家族の作業環境の改善と雇用機会の拡大を図ることができるようになります。
「人間の安全保障」の理念に基づき1989年に開始された草の根・人間安全保障無償資金協力において、我が国はこれまでフィリピンのトップドナーとして計562件の事業を実施してきています。我が国はこうした草の根レベルの支援についても従来から積極的に取り組んでおり、本事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。
注1) 1米ドル=139円(令和6年度支出官レート)