講演会「インド太平洋における持続的な平和と安定のためのパートナーシップの強化」の開催と遠藤大使の出席
2025年1月10日、在フィリピン日本国大使館はマカティ市において、外交系シンクタンクであるADR研究所とともに「インド太平洋の平和と安定を維持するための日比戦略的協力の強化」と題し、日本と地域を取り巻く国際情勢の中で「自由で開かれたインド太平洋地域」というビジョンを掲げつつ、日本政府が地域や国際社会に対してどのような協力や貢献を行っているかを説明する講演会を実施しました。
遠藤和也大使は講演におけるスピーチの中で、地域の安定と繁栄への貢献のため、日本はフィリピンとの安全保障協力をさらに高めていくという考えであると述べるとともにこの地域への日本のコミットメントを改めて説明しました。また、平和の構築と発展のために地域や国際社会との協力を強化することの重要性を強調しました。
また、講演会においては、メインスピーカーとして川島真(かわしま しん)東京大学教授(大学院総合文化研究科)が登壇しました。川島教授の講演においては、国際関係を形成し、インド太平洋地域におけるルールに基づく秩序を維持するための日本の外交政策の妥当性と複雑さについて説明がなされました。また、川島教授の講演に続いてパネルディスカッションが実施され、安全保障分野において豊富な経験を持つ、アテネオ大学大学院行政学部ロメル・ジュード・オン教授(退役中将)、シンクタンク「国際開発・安全保障協力International Development and Security Cooperation(IDSC)」の創設者であり安全保障専門家、人類学教授であるチェスター・カバルザ博士など、著名なスピーカーが登壇しました。パネリストは、海洋の安全保障と安全、法の支配、外交、国家安全保障などのトピックを取り上げ、外交政策の新たな傾向と影響について包括的な議論を展開しました。
また、本講演には多数の政府関係者、軍関係者、外交団、学界関係者、報道関係者、NGO関係者も出席しました。