遠藤大使によるダバオ出張

令和7年1月31日

1月27日から28日にかけて、遠藤大使はダバオ市を訪問し、ミンダナオ国際大学やダバオ市バイパス建設事業の視察、ミンタル日本人墓地や移民博物館を視察したほか、セバスチャン・ドゥテルテ・ダバオ市長との懇談を実施したほか、無償資金協力「バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域における無国籍住民のデジタル出生登録推進計画」の機材 引渡式に出席しました。


 

27日、遠藤大使はミンダナオ国際大学、フィリピン日系人会国際学校(PNJK-IS)を訪問し、学内及び日本語授業を視察しました。日本語を学ぶ学生を激励するとともに学生による熱烈な歓迎に感謝の意を述べました。また、イネス・ヤマノウチ・マリャリ学長やアントニーナ・オオシタ・エスコビリャ元判事を始めとするフィリピン日系人会関係者や学内関係者等とともに昼食を交えつつ、懇談を実施しました。



遠藤大使は、我が国の有償資金協力で実施中のダバオ市バイパス建設事業を訪問し、トンネル掘削現場を視察しました。また、フィリピン公共事業道路省(DPWH)からエミル・サダイン上席次官も視察に参加しました。



28日、遠藤大使はミンタル日本人墓地を訪問し、1900年代初頭、ダバオ開拓当初亡くなった先亡犠牲者を弔うべく建立された在留先亡同胞霊塔に献花したほか、同墓地に建立されている各日本人慰霊碑を訪問し、日本とダバオの歴史的紐帯に想いを馳せ、追悼しました。



また、遠藤大使は移民博物館を訪問し、戦前の日本人とダバオ市の発展の歴史を学ぶとともに、残留日系二世のタナカ・アイコさんから戦前のダバオ市における日本人コミュニティの様子や反日感情が高いフィリピンにおける戦後の苦悩を学びました。また、カリナン地域在住の残留日系二世を始め三世、四世の方々とも一人一人挨拶し、懇談を実施しました。



 

遠藤大使は、ダバオ市庁舎を訪問しセバスチャン・ドゥルテ・ダバオ市長と懇談を実施しました。懇談中、遠藤大使からは北九州市・泉南市・浜松市と姉妹都市を結びダバオ市と日本の自治体間交流が活発していることにドゥテルテ市長の支援に感謝しつつ、日系人会連合会やフィリピン日系人会などの日系人コミュニティや、ダバオ近郊の約1000人の在留邦人に対する支援をお願いしました。また、ダバオ廃棄物発電(WtE)事業に対するダバオ市の支援とドゥテルテ市長のリーダーシップをお願いしたほか、我が国が20年以上にわたりコミットを示してきたミンダナオ和平支援について言及するとともに、和平プロセスの重要な節目である初のバンサモロ議会選挙で公正かつ民主的に実施される重要性を改めて強調しました。


ドゥテルテ市長からは、日本によるダバオ市バイパス建設事業やメトロ・ダバオ・マスタープラン、ダバオWtE事業等の支援に感謝の意が述べられた他、今後も日本政府によるインフラ整備を始めとする支援やダバオ市と日本政府との連携に期待が寄せられました。