草の根・人間の安全保障無償資金協力 「マニラ首都圏パラニャーケ市における救急車整備計画」引渡式

令和6年12月11日

12月11日、パラニャーケ市において、令和3年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業として実施された「マニラ首都圏パラニャーケ市における救急車整備計画」の引渡式が開催され、当館より西村時子二等書記官が出席しました。同式典には、エリック・オリバレス・パラニャーケ市長及び市保健局関係者が出席しました。
 

 
パラニャーケ市では、総人口約68 万人に対して救急車両数が圧倒的に不足しており、1ヶ月あたり約500件の救急車出動要請のうち、1割以上の要請を断らざるを得ない状況にありました。本事業では54,976米ドル(約593万円)注1をパラニャーケ市に供与し、救急車2台を新たに整備しました。これにより、同市の緊急救命体制が強化され、これまでは救急車両の不足により対応できなかった出動要請についても対応できるようになり、住民の医療環境の向上が期待されます。
 
本年は、日本がODAを開始してから70年の節目に当たります。「人間の安全保障」の理念に基づき1989年に開始された草の根・人間の安全保障無償資金協力(GGP)は、教育、保健、医療、水と衛生や災害対策などの、基礎生活(BHN)分野及び「人間の安全保障」に係る緊急性が高い分野において、人々の生活向上に直接役立つ草の根レベルの事業や、人道上緊急に支援が必要な事業を中心に資金供与を行う仕組みです。我が国はこれまでフィリピンのトップドナーとして計564件のGGP事業を実施してきています。我が国はこうした草の根レベルの支援についても従来積極的に取り組んできており、本事業は我が国とフィリピンとの戦略的パートナーシップを育むことにも寄与するものです。
 
草の根・人間の安全保障無償資金協力について
 
注1)1ドル=108円(令和3年度支出官レート)
 
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