3月19日、卜部敏直駐フィリピン大使は、マニラにおいて、今年度の J-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiatives for Reconstruction and Development)草の根・人間の安全保障無償資金協力8案件について、各被供与団体との間で、贈与契約に署名しました。署名式には、デレス和平プロセス担当大統領顧問、フェレール交渉団長、ヤコブ・バンサモロ開発庁事務局長等が出席しました。
今回署名が行われた8案件の総額は885,204米ドル(約3600万ペソ)であり、これらはミンダナオの和平と開発に対する我が国のコミットメントの一環です。
8件の内訳は、学校・教室建設3件、収穫後施設1件、農業訓練センター1件、研修センター1件、女性と子どものための保護施設1件、病院1件です。各案件の詳細は個別のプレス・リリースをご覧下さい。
「ラポック中央小学校における教室整備計画」
「バゴイゲッド小学校教室整備計画」
「シャリフ・アウリヤ学園における教室整備計画」
「マギンダナオ州ダトゥ・アブドラ・サンキ町における農作物収穫後施設整備計画」
「ラナオ・デル・ノルテ州タンカル町における農業研修センター建設計画」
「バンサモロのための研修施設整備計画」
「女性と子どものための保護施設整備計画」
「ザンボアンガ・デル・スール州ドゥミンガグ町における一次病院整備計画」
2006年の立ち上げ以来、 J-BIRD 案件として実施を決定した草の根・人間の安全保障無償資金協力は66件にのぼり、その総額は約550万米ドル(約2億8500万ペソ)となっています。
署名式の中で、卜部大使は、昨年10月の枠組み合意は、平和に暮らしたいという紛争影響地域の子どもたちの切なる願いに応える一つの大きな前進であったと述べました。また、J-BIRD草の根・人間の安全保障無償資金協力は平和のための建築ブロックを積み上げていくようなものであり、今回署名した案件が建築ブロックとしてバンサモロにおける確固たる平和の家の一部を為すことを心より期待すると述べました。
我が国は、国際監視団(IMT)へ2名の開発専門家を派遣しているほか、国際コンタクト・グループ(ICG)のメンバーとしてミンダナオ和平交渉に関与しています
( 了 )