3月24日、石川和秀駐フィリピン大使は、マニラ首都圏のホテルにおいて、今年度の J-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiatives for Reconstruction and Development)草の根・人間の安全保障無償資金協力6案件について、各被供与団体との間で、贈与契約に署名しました。署名式には、サンドバル・和平プロセス担当大統領顧問室次官、ヤコブ・バンサモロ開発庁事務局長及びバカニ・フィリピン政府和平交渉団員等が出席しました。
石川大使はスピーチの中で、ミンダナオ和平の重要性を強調すると共に、今後も我が国がミンダナオの平和と安定のためにJ-BIRD等を通じて支援を継続すると述べました。
今回署名が行われた6案件の総額は560,131米ドル(約6,700万円)であり、これらはミンダナオの和平と開発に対する我が国のコミットメントの一環です。6件の内訳は、教育案件3件、農業案件2件、保健医療案件1件です。案件の詳細は以下の大使館HPリンクをご覧ください。
1.『農作物輸送用車両整備計画』
2.『コタバト地域医療センターにおける助産施設医療機機材整備計画』
3.『北コタバト州アラマダ町におけるマングリックモット中等学校教室整備計画』
4.『北コタバト州キダパワン市におけるパタドン小学校教室整備計画』
5.『南コタバト州タンタガン町におけるドゥマダリッグ初等・中等学校教室整備計画』
6.『スルタンクダラット州バグンバヤン町の農家のための収穫前後施設建設計画』
2006年の立ち上げ以来、J-BIRD案件として実施を決定した草の根・人間の安全保障無償資金協力は82件にのぼり、その総額は約7.19万米ドル(約8億6,300万円)となっています。
我が国は、2006年より国際監視団(IMT)へ2名の開発専門家を派遣しているほか、2009年からは国際コンタクト・グループ(ICG)のメンバーとしてミンダナオ和平交渉に関与しています。